3.7. オーバークラウドのアップグレード後の注意事項


オーバークラウドを Red Hat OpenStack Platform 10 にアップグレードした後には、以下の点に注意してください。

  • 作成された各サービスの設定ファイルを確認します。アップグレードしたパッケージは、各サービスの Red Hat OpenStack Platform 10 バージョンに適した .rpmnew ファイルがインストールされている可能性があります。
  • 「コントローラーノードのアップグレード」 からオプションの major-upgrade-remove-sahara.yaml ファイルを追加しなかった場合には、/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/services/sahara.yaml を追加して、OpenStack Clustering(sahara)がオーバークラウドで有効化された状態にするようにしてください。
  • コンピュートノードが neutron-openvswitch-agent の問題をレポートする可能性があります。これが発生した場合には、各コンピュートノードにログインして、このサービスを再起動します。例を以下に示します。

    $ sudo systemctl restart neutron-openvswitch-agent
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  • アップグレードプロセスでは、オーバークラウド内のノードを自動的には再起動しません。必要な場合は、アップグレードコマンドの完了後に手動で再起動を実行します。クラスターベースのノード(Ceph Storage ノードやコントローラーノードなど)を個別にリブートし、ノードがクラスターに再参加するのを待ちます。Ceph Storage ノードの場合は、ceph の正常性 を確認し、クラスターのステータスが HEALTH OK であることを確認します。コントローラーノードの場合は、pcs resource をチェックして、全リソースが各ノードで実行されていることを確認します。
  • 状況によっては、コントローラーノードのリブート後に IPv6 環境で corosync サービスの起動に失敗する可能性があります。これは、コントローラーノードが静的な IPv6 アドレスを設定する前に Corosync が起動してしまうことが原因です。このような場合は、コントローラーノードで Corosync を手動で再起動してください。

    $ sudo systemctl restart corosync
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  • コントローラーノードにフェンシングを設定している場合には、アップグレードプロセスにより無効にされる可能性があります。アップグレードプロセスが完了したら、いずれかのコントローラーノードで以下のコマンドを実行してフェンシングを再度有効にします。

    $ sudo pcs property set stonith-enabled=true
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  • 次回オーバークラウドスタックを更新またはスケーリングする場合( openstack overcloud deploy コマンドの実行など)、オーバークラウドのパッケージの更新をトリガーする ID をリセットする必要があります。空の UpdateIdentifier パラメーターを環境ファイルに追加して、openstack overcloud deploy コマンドの実行時に追加します。以下は、そのような環境ファイルの例です。

    parameter_defaults:
      UpdateIdentifier:
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