第1章 Red Hat Quay のテナンシーモデル
Red Hat Quay でコンテナーイメージを追加するリポジトリーを作成する前に、そのリポジトリーをどのように構成するかを検討する必要があります。Red Hat Quay では、各リポジトリーを 組織 または ユーザー と関係付ける必要があります。この関係により、リポジトリーの所有権とアクセス制御が定義されます。
1.1. テナンシーモデル
- 組織 は、単一のユーザーに属さない共通の名前空間のもとでリポジトリーを共有する方法を提供します。このようなリポジトリーは、会社などの共有設定内の複数のユーザーに属します。
- チーム は、組織から権限を委任する方法を提供します。権限は、グローバルレベル (たとえば、すべてのリポジトリー全体) で設定することも、特定のリポジトリーに対して設定することもできます。特定のユーザーのセットまたはグループに対して設定することもできます。
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ユーザー は、Web UI を介してレジストリーにログインすることも、Podman などのクライアントを使用して、それぞれのログインコマンド
($ podman login
など) を使用してレジストリーにログインすることもできます。各ユーザーには、ユーザー名前空間が自動的に割り当てられます。たとえば、<quay-server.example.com>/<user>/<username>
、Quay.io を使用している場合はquay.io/<username>
です。 - スーパーユーザー は、ユーザーインターフェイスの Super User Admin Panel を通じて、強化されたアクセス権と特権を持ちます。スーパーユーザー API 呼び出しも利用できます。通常のユーザーは、これを表示することもアクセスすることもできません。
- ロボットアカウント は、パイプラインツールなどの人間以外のユーザーにリポジトリーへの自動アクセスを提供します。ロボットアカウントは OpenShift Container Platform の サービスアカウント に似ています。リポジトリー内のロボットアカウントに権限を付与するには、そのアカウントを他のユーザーやチームと同様に追加します。