第1章 はじめに
1.1. Red Hat Network
Red Hat Network (RHN) は Red Hat システム群及びシステムのネットワークをシステムレベルでサポート、管理するための環境です。Red Hat Network はシステム群のパフォーマンス、安全性、信頼性を最大限に高めるために必要なツールやサービス、 情報リポジトリなどがすべて集約されたものとなります。 RHN を使用するには、システムプロファイルと呼ばれるクライアントシステム群のソフトウェアとハードウェアのプロファイルをシステム管理者の方により Red Hat Network に登録していただきます。 クライアントシステムによってパッケージの更新が要求されると、 そのクライアントに適用できるパッケージのみが返されます (RHN サーバに格納されているソフトウェアプロファイルに応じて)。
Red Hat Network を使用する上での長所
- スケーラビリティ — Red Hat Network を使用せずに 1 台のシステムの管理を行うより、 Red Hat Network を使用して同じ 1 人のシステム管理者により数百数千の Red Hat システム群の設定や管理を行う方がより簡単、迅速、且つ正確に行うことができます。
- 標準プロトコル — 安全性の維持と機能性向上のため標準プロトコルが使用されます。例えば、XML-RPC により Red Hat Network はファイルをダウンロードするだけでなくさまざまなことが行えるようになります。
- セキュリティ — 登録したシステムと Red Hat Network 間の通信はすべてセキュアなインターネット接続を介して行われます。
- エラータ警告の表示 — 1 つの Web サイトですべてのクライアントシステムのエラータ警告を簡単に表示します。
- スケジュール済みの動作 — エラータ更新、パッケージのインストール、ソフトウェアプロファイルの更新など、動作のスケジュールに Web サイトを使用します。
- 簡素化 — Red Hat システム群の保守が簡単な自動プロセスになります。