22.5.10. logvol
logvol キックスタートコマンドはオプションです。このコマンドは、論理ボリュームマネージャー (LVM) の論理ボリュームを作成します。
- 構文
logvol mntpoint --vgname=name --name=name [OPTIONS]- 必須オプション
mntpoint: パーティションをマウントするマウントポイント。次のいずれかの形式になります。/path/または/homeなどswapこのパーティションは、swap 領域として使用されます。
自動的に swap パーティションのサイズを確定させる場合は、
--recommendedオプションを使用します。swap --recommended自動的に swap パーティションサイズを確定し、ハイバネート用に追加領域も配分するには、
--hibernationオプションを使用します。swap --hibernation--recommendedで割り当てられる swap 領域に加え、システムの RAM 容量が加算されたサイズが割り当てられるようになります。これらのコマンドによって割り当てられるスワップサイズは、AMD64、Intel 64、および 64 ビット ARM システムの 推奨されるパーティション設定スキーム を参照してください。
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--vgname=name: ボリュームグループの名前。 -
--name=name: 論理ボリュームの名前。
- 任意のオプション
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--noformat: 既存の論理ボリュームを使用します。ボリュームのフォーマットは行いません。 -
--useexisting: 既存の論理ボリュームを使用し、再フォーマットします。 -
--fstype=: 論理ボリュームのファイルシステムのタイプを設定します。xfs、ext2、ext3、ext4、swap、およびvfatが使用できる値になります。 --fsoptions=: ファイルシステムをマウントするときに使用するオプションの文字列を指定します。この文字列は、インストール後の/etc/fstabファイルにコピーされるため、引用符で囲む必要があります。注記EFI システムパーティション (
/boot/efi) では、anaconda が値をハードコードし、ユーザー指定の--fsoptions値を無視します。--mkfsoptions=: このパーティションにファイルシステムを作成するプログラムに渡す追加のパラメーターを指定します。引数のリストでは処理が行われないため、mkfs プログラムに直接渡すことが可能な形式で提供する必要があります。つまり、複数のオプションはコンマ区切りにするか、二重引用符で囲む必要があります (ファイルシステムによって異なります)。以下に例を示します。part /opt/foo1 --size=512 --fstype=ext4 --mkfsoptions="-O ^has_journal,^flex_bg,^metadata_csum" part /opt/foo2 --size=512 --fstype=xfs --mkfsoptions="-m bigtime=0,finobt=0"詳細は、作成しているファイルシステムの man ページを参照してください。たとえば、
mkfs.ext4またはmkfs.xfsです。-
--fsprofile=: このパーティションにファイルシステムを作成するプログラムに渡す使用タイプを指定します。ファイルシステムの作成時に使用されるさまざまなチューニングパラメーターは、この使用タイプにより定義されます。ファイルシステム側で使用タイプという概念に対応し、有効なタイプを指定する設定ファイルがないと、このオプションは正しく機能しません。ext2、ext3、およびext4の場合、この設定ファイルは/etc/mke2fs.confになります。 -
--label=: 論理ボリュームのラベルを設定します。 -
--grow: 利用可能な領域 (存在する場合) が埋まるまで、または最大サイズ設定 (指定されている場合) まで論理ボリュームを拡張します。このオプションを使用する必要があるのは、ディスクイメージに最小限のストレージ領域を事前に割り当てており、ボリュームを拡大して使用可能な領域を埋める場合のみです。物理的な環境では、これは 1 回限りのアクションです。ただし、仮想環境では、仮想マシンが仮想ディスクにデータを書き込むとボリュームサイズが増加します。 -
--size=: 論理ボリュームのサイズ (MiB 単位)。このオプションを、--percent=オプションと併用することはできません。 --percent=: 論理ボリュームのサイズを、固定サイズの論理ボリュームをすべて考慮した後のボリュームグループの空き領域に対するパーセンテージで指定します。このオプションは--size=オプションと併用することはできません。重要論理ボリュームの新規作成時には、
--size=オプションで静的なサイズを指定するか、--percent=オプションで残りの空き領域をパーセンテージとして指定する必要があります。1 つの論理ボリュームで、両方のオプションを使用することはできません。-
--maxsize=: 論理ボリュームを拡張するように設定した場合の最大サイズ (MiB 単位)。500などの整数値を使用してください (単位は不要)。 -
--recommended: 論理ボリュームを作成するときにこのオプションを使用すると、システムのハードウェアに基づいてそのボリュームのサイズが自動的に決定されます。推奨されるスキームの詳細は、AMD64、Intel 64、および 64 ビット ARM システムの 推奨されるパーティション設定スキーム を参照してください。 -
--resize: 論理ボリュームのサイズを変更します。このオプションを使用する場合は、--useexistingと--sizeも指定する必要があります。 --encrypted:--passphrase=オプションで指定されたパスフレーズを使用して、この論理ボリュームを Linux Unified Key Setup (LUKS) で暗号化することを指定します。パスフレーズを指定しない場合、インストールプログラムはインストールを停止し、デフォルトが設定されていない場合はパスフレーズの入力が求められます。注記1 つまたは複数のパーティションを暗号化する際には、安全な暗号化を行うため、Anaconda が 256 ビットのエントロピーを収集しようとします。エントロピーの収集には時間がかかる場合があります。十分なエントロピーが収集されたかどうかにかかわらず、このプロセスは最大 10 分後に終了します。プロセスは、インストールシステムと対話することにより高速化できます (キーボードで入力またはマウスの移動)。仮想マシンにインストールしている場合は、
virtio-rngデバイス (仮想乱数ジェネレーター) をゲストに登録できます。-
--passphrase=: この論理ボリュームを暗号化するときに使用するパスフレーズを指定します。--encryptedオプションと併用してください。単独で使用しても暗号化されません。 -
--cipher=: Anaconda のデフォルトの aes-xts-plain64 が不十分な場合に使用する暗号化のタイプを指定します。--encryptedオプションと併用してください。単独で使用しても暗号化されません。利用可能な暗号化の種類は、セキュリティーの強化 に記載されています。たとえば、aes-xts-plain64です。 -
--escrowcert=URL_of_X.509_certificate: URL_of_X.509_certificate で指定された URL からの X.509 証明書を使用して暗号化されたすべての暗号化ボリュームのデータ暗号鍵を、/root配下にファイルとして保存します。鍵は暗号化したボリュームごとに別のファイルとして格納されます。--encryptedと併用しないと有効ではありません。 -
--luks-version=LUKS_VERSION: ファイルシステムの暗号化に使用する LUKS 形式のバージョンを指定します。--encryptedと併用しないと有効ではありません。 -
--backuppassphrase: 暗号化された各ボリュームに、ランダムに生成されたパスフレーズを追加します。パスフレーズは、/root配下に別々のファイルで格納され、--escrowcertで指定した X.509 証明書を使用して暗号化されます。--escrowcertと併用しないと有効ではありません。 -
--pbkdf=PBKDF: LUKS キースロット用の Password-Based Key Derivation Function (PBKDF) アルゴリズムを設定します。cryptsetup(8) の man ページも併せて参照してください。--encryptedと併用しないと有効ではありません。 -
--pbkdf-memory=PBKDF_MEMORY: PBKDF のメモリーコストを設定します。cryptsetup(8) の man ページも併せて参照してください。--encryptedと併用しないと有効ではありません。 -
--pbkdf-time=PBKDF_TIME: PBKDF パスフレーズの処理に費やす時間をミリ秒単位で設定します。cryptsetup(8) の man ページの--iter-timeも併せて参照してください。このオプションは、--encryptedが指定される場合に限り有効になり、--pbkdf-iterationsと相互に排他的になります。 -
--pbkdf-iterations=PBKDF_ITERATIONS: 反復回数を直接設定し、PBKDF ベンチマークを回避します。cryptsetup(8) の man ページの--pbkdf-force-iterationsも併せて参照してください。このオプションは、--encryptedが指定されている場合に限り有効になり、--pbkdf-timeと相互に排他的になります。 -
--thinpool: 論理ボリュームのシンプールを作成します。(noneのマウントポイントの使用) -
--metadatasize=size: 新しいシンプールデバイスのメタデータ領域のサイズ (MiB 単位) を指定します。 -
--chunksize=size: 新しいシンプールデバイスのチャンクサイズ (KiB 単位) を指定します。 -
--thin: シン論理ボリュームを作成します。(--poolnameが必要です。) -
--poolname=name: シン論理ボリュームを作成するシンプールの名前を指定します。--thinオプションが必要です。 -
--profile=name: シン論理ボリュームで使用する設定プロファイル名を指定します。これを使用する場合は、この名前は特定の論理ボリュームのメタデータにも含まれることになります。デフォルトで使用できるプロファイルはdefaultとthin-performanceで、/etc/lvm/profile/ディレクトリーで定義します。詳細はlvm(8)の man ページを参照してください。 -
--cachepvs=: このボリュームのキャッシュとして使用する物理ボリュームのコンマ区切りリスト。 --cachemode=: この論理ボリュームをキャッシュするために使用するモード (writebackまたはwritethrough) を指定します。注記キャッシュされた論理ボリュームとそのモードの詳細は、システム上の
lvmcache(7)man ページを参照してください。-
--cachesize=: 論理ボリュームに割り当てるキャッシュのサイズを MiB 単位で指定します。このオプションは、--cachepvs=オプションと併用する必要があります。
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- 注記
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キックスタートを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合は、論理ボリューム名およびボリュームグループ名にダッシュ (
-) 記号を使用しないでください。この文字を使用すると、インストール自体は正常に完了しますが、/dev/mapper/ディレクトリー内の論理ボリューム名とボリュームグループ名にダッシュが二重に付いてしまうことになります。たとえば、logvol-01という名前の論理ボリュームを格納するvolgrp-01という名前のボリュームグループは、/dev/mapper/volgrp—01-logvol—01としてリストされます。この制約が適用されるのは、新規作成の論理ボリュームおよびボリュームグループ名のみです。既存の論理ボリュームまたはボリュームグループを--noformatオプションを使用して再利用する場合は、名前が変更されません。 -
LUKS パスフレーズが分からなくなると、暗号化されたパーティションと、その上にあるデータには完全にアクセスできなくなります。分からなくなったパスフレーズを復元する方法はありません。ただし、
--escrowcertを使用して暗号パスフレーズを保存し、--backuppassphraseオプションを使用してバックアップの暗号化パスフレーズを作成できます。
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キックスタートを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合は、論理ボリューム名およびボリュームグループ名にダッシュ (
- 例
- まずパーティションを作成します。次にボリュームグループを作成して、論理ボリュームを作成します。
part pv.01 --size 3000 volgroup myvg pv.01 logvol / --vgname=myvg --size=2000 --name=rootvol最初にパーティションを作成します。次にボリュームグループを作成して、ボリュームグループに残っている領域の 90 % を占める論理ボリュームを作成します。
part pv.01 --size 1 --grow volgroup myvg pv.01 logvol / --vgname=myvg --name=rootvol --percent=90