6.2.2. JDBC 接続プールの設定


JDBC 永続化のブローカーを設定した場合、ブローカーは JDBC 接続を使用してメッセージおよびバインディングデータをデータベーステーブルに保存します。

JDBC 接続が失敗した場合に、失敗時にアクティブな接続アクティビティー (データベースの読み取りや書き込みなど) がないことを確認した場合、ブローカーは実行中のままとなり、データベース接続の再確立を試みます。そのために、AMQ Broker は JDBC 接続プール を使用します。

通常、接続プール は、複数のアプリケーション間で共有できる指定のデータベースにオープン接続のセットを提供します。ブローカーの場合、ブローカーとデータベース間の接続に失敗すると、ブローカーはプールからの異なる接続を使用してデータベースへの再接続を試みます。プールは、ブローカーが受信する前に新しい接続をテストします。

以下の例は、JDBC 接続プールを設定する方法を示しています。

重要

明示的に JDBC 接続プールを設定しない場合、ブローカーはデフォルト設定で接続プールを使用します。デフォルト設定では、既存の JDBC 設定の値が使用されます。詳細は、Default connection pooling configuration を参照してください。

前提条件

  • この例は JDBC 永続性を設定する例をもとにしています。「JDBC 永続性の設定」 を参照してください。
  • 接続プールを有効にするには、AMQ Broker は Apache Commons DBCP パッケージを使用します。ブローカーの JDBC 接続プールを設定する前に、このパッケージが提供する内容を理解する必要があります。詳細は以下を参照してください。

手順

  1. <broker_instance_dir>/etc/broker.xml 設定ファイルを開きます。
  2. 以前に JDBC 設定に追加した database-store 要素内で、jdbc-driver-class-namejdbc-connection-urljdbc-user、jdbc-password パラメーター を削除します。この手順の後半で、これらの設定は、対応する DBCP 設定パラメーターに置き換えます。

    注記

    上記のパラメーターを明示的に削除しない場合には、この手順の後半で追加する対象の DBCP パラメーターが優先されます。

  3. database-store 要素内に data-source-properties 要素を追加します。以下は例になります。

    <store>
        <database-store>
            <data-source-properties>
            </data-source-properties>
            <bindings-table-name>BINDINGS</bindings-table-name>
            <message-table-name>MESSAGES</message-table-name>
            <large-message-table-name>LARGE_MESSAGES</large-message-table-name>
            <page-store-table-name>PAGE_STORE</page-store-table-name>
            <node-manager-store-table-name>NODE_MANAGER_STORE</node-manager-store-table-name>
            <jdbc-network-timeout>10000</jdbc-network-timeout>
            <jdbc-lock-renew-period>2000</jdbc-lock-renew-period>
            <jdbc-lock-expiration>20000</jdbc-lock-expiration>
            <jdbc-journal-sync-period>5</jdbc-journal-sync-period>
        </database-store>
    </store>
  4. 新しい data-source-properties 要素内で、接続プールに DBCP データソースプロパティーを追加します。キーと値のペアを指定します。以下は例になります。

    <store>
        <database-store>
            <data-source-properties>
                <data-source-property key="driverClassName" value="com.mysql.jdbc.Driver" />
                <data-source-property key="url" value="jdbc:mysql://localhost:3306/artemis" />
                <data-source-property key="username" value="ENC(5493dd76567ee5ec269d1182397346f)"/>
                <data-source-property key="password" value="ENC(56a0db3b71043054269d1182397346f)"/>
                <data-source-property key="poolPreparedStatements" value="true" />
                <data-source-property key="maxTotal" value="-1" />
            </data-source-properties>
            <bindings-table-name>BINDINGS</bindings-table-name>
            <message-table-name>MESSAGES</message-table-name>
            <large-message-table-name>LARGE_MESSAGES</large-message-table-name>
            <page-store-table-name>PAGE_STORE</page-store-table-name>
            <node-manager-store-table-name>NODE_MANAGER_STORE</node-manager-store-table-name>
            <jdbc-network-timeout>10000</jdbc-network-timeout>
            <jdbc-lock-renew-period>2000</jdbc-lock-renew-period>
            <jdbc-lock-expiration>20000</jdbc-lock-expiration>
            <jdbc-journal-sync-period>5</jdbc-journal-sync-period>
        </database-store>
    </store>
    driverClassName
    JDBC データベースドライバーの完全修飾クラス名。
    url
    データベースサーバーの完全な JDBC 接続 URL。
    username
    データベースサーバー用に暗号化されたユーザー名。この値は、暗号化されていないプレーンテキストとして指定することもできます。設定ファイルで使用するユーザー名とパスワードの暗号化に関する詳細は、「設定ファイルのパスワードの暗号化」 を参照してください。
    password
    データベースサーバー用に暗号化されたパスワード。この値は、暗号化されていないプレーンテキストとして指定することもできます。設定ファイルで使用するユーザー名とパスワードの暗号化に関する詳細は、「設定ファイルのパスワードの暗号化」 を参照してください。
    poolPreparedStatements
    このパラメーターの値を true に設定すると、プールには、無制限の準備済みキャッシュステートメントを追加できます。これにより、初期化コストが削減されます。
    maxTotal
    プールの最大接続数。このパラメーターの値を -1 に設定すると、制限はありません。

明示的に JDBC 接続プールを設定しない場合、ブローカーはデフォルト設定で接続プールを使用します。デフォルト設定は、表で説明されています。

表6.1 デフォルトの接続プール設定
DBCP 設定パラメーターデフォルト値

driverClassName

既存の jdbc-driver-class-name パラメーターの値

url

既存の jdbc-connection-url パラメーターの値

username

既存の jdbc-user パラメーターの値

password

既存の jdbc-password パラメーターの値

poolPreparedStatements

true

maxTotal

-1

注記

再接続は、クライアントがブローカーにメッセージを送信していない場合に のみ 機能します。再接続時にデータベーステーブルへの書き込みを試みると、ブローカーは失敗し、シャットダウンします。

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