2.3. ブロック割り当てにおける問題
本セクションでは、GFS2 ファイルシステムのブロック割り当てに関連する問題の概要を説明します。データの書き込みだけを行うアプリケーションでは通常、ブロックの割り当て方法や割り当て先については問題になりませんが、ブロック割り当ての仕組みを多少理解しておくことにより、パフォーマンスを最適化することができます。
2.3.1. ファイルシステムに空き領域を確保する
GFS2 ファイルシステムがほぼ満杯になると、ブロックアロケーターは、割り当てる新しいブロックの領域の検索をうまく処理できなくなります。その結果、アロケータにより割り当てられたブロックは、リソースグループの最後またはファイルの断片化が発生する可能性が非常に高い小さなスライスに絞り込まれる傾向があります。このファイルの断片化により、パフォーマンスの問題が発生することがあります。また、GFS2 ファイルシステムがほぼ満杯になると、GFS2 ブロックアロケーターは複数のリソースグループを検索するのにより多くの時間を費やし、十分な空き領域があるファイルシステムには必ずしも存在しないロック競合を追加します。また、パフォーマンスの問題が発生する可能性もあります。
こういった理由で、(ワークロードにより数値は変わってきますが) 85% 以上が使用済みのファイルシステムを実行しないことが推奨されます。