3.8. atime 更新の設定


各ファイルの inode と、ディレクトリーの inode には、3 つのタイムスタンプが関連付けられています。
  • ctime — inode のステータスが最後に変更された時刻
  • mtime — ファイル (またはディレクトリー) データが最後に修正された時刻
  • atime — ファイル (またはディレクトリー) データが最後にアクセスされた時刻
GFS2 およびその他の Linux ファイルシステム上ではデフォルトで有効化されているように atime 更新が有効となっている場合には、ファイルが読み込まれる度に inode が更新される必要があります。
atime によって提供される情報を使用するアプリケーションはほとんどないため、これらの更新は、相当な量の不要な書き込みトラフィックとファイルロッキングトラフィックを伴う場合があります。そのようなトラフィックはパフォーマンスを低下させるため、 atime 更新はオフにするか、頻度を低くしたほうが良いでしょう。
atime 更新の影響を低減するには、2 つの方法があります。
  • relatime (relative atime) でマウントすると、以前の atime 更新が mtime または ctime の更新より古い場合に、atime が更新されます。
  • noatime でのマウントは、ファイルシステム上の atime 更新を無効にします。

3.8.1. relatime を使用したマウント

ファイルシステムがマウントされるときに relatime (相対 atime) Linux マウントオプションを指定できます。これにより、以前の atime 更新が mtime または ctime 更新よりも古い場合は、atime が更新されたことを指定します。

用途

mount  BlockDevice MountPoint -o relatime
BlockDevice
GFS2 ファイルシステムを置くブロックデバイスを指定します。
MountPoint
GFS2 ファイルシステムがマウントされるディレクトリーを指定します。

この例では、GFS2 ファイルシステムは /dev/vg01/lvol0 に存在し、ディレクトリー /mygfs2 にマウントされます。atime 更新は、以前の atime 更新が mtime または ctime 更新よりも古い場合にのみ実行されます。
# mount /dev/vg01/lvol0 /mygfs2 -o relatime
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