3.4.2. ディスククォータの管理
クォータが実装されている場合には、若干の保守が必要となります — 大半は、クォータの超過監視および精度確認という形となります。
当然ながら、ユーザーが繰り返しクォータを超過したり、常にソフトリミットに達している場合には、ユーザーのタイプや、ユーザーの作業にディスク容量が及ぼす影響の度合に応じて、システム管理者には 2 つの選択肢があります。管理者は、ユーザーが使用するディスク領域を節約する方法をわかるようにするか、ユーザーのディスククォータを拡大するかのいずれかを行うことができます。
ディスク使用状況のレポートを作成するには、repquota ユーティリティーを使用します。たとえば、コマンド repquota /home により、以下のような出力が表示されます。
*** Report for user quotas on device /dev/mapper/VolGroup00-LogVol02 Block grace time: 7days; Inode grace time: 7days Block limits File limits User used soft hard grace used soft hard grace ---------------------------------------------------------------------- root -- 36 0 0 4 0 0 kristin -- 540 0 0 125 0 0 testuser -- 440400 500000 550000 37418 0 0
クォータが有効なすべてのファイルシステム (オプション
-a
) のディスク使用状況レポートを表示するには、次のコマンドを使用します。
# repquota -a
レポートは読みやすいですが、いくつか説明しておくべき点があります。各ユーザーに続いて表示される
--
で、ブロック制限を超えたかどうかを簡単に判断できます。ブロックのソフト制限を超えると、出力の最初が -
ではなく、+
となります。2 番目の -
は inode の制限を示していますが、GFS2 ファイルシステムは inode の制限に対応していないため、その文字はそのまま -
となります。GFS2 ファイルシステムは猶予期間に対応していないため、grace
(猶予) 列は空白になります。
NFS では、配下のファイルシステムにかかわらず、repquota コマンドはサポートされていない点に注意してください。