9.2. 全インスタンスへのコンフィグドライブの追加
管理者は Compute サービスを設定し、常にインスタンス用のコンフィグドライブを作成し、コンフィグドライブにデプロイメント固有のメタデータを設定することができます。たとえば、以下の理由によりコンフィグドライブを使用する場合があります。
- デプロイメントにおいて、インスタンスへの IP アドレスの割り当てに DHCP を使用しない場合に、ネットワーク設定を渡すため。インスタンスのネットワーク設定を行う前に、コンフィグドライブを通じてインスタンスの IP アドレス設定を渡すことができます。インスタンスは、コンフィグドライブをマウントして設定にアクセスすることができます。
- Active Directory ポストブートにインスタンスを登録するのに使用される暗号化トークン等、インスタンスを起動するユーザーがアクセスできないデータをインスタンスに渡すため。
- ローカルにキャッシュされたディスク読み取りを作成し、インスタンスのリクエストの負荷を管理するため。これにより、ファクトのチェックインおよびビルドのために定期的にメタデータサーバーにアクセスするインスタンスの影響が軽減されます。
ISO 9660 または VFAT ファイルシステムをマウントできるインスタンスのオペレーティングシステムは、すべてコンフィグドライブを使用することができます。
手順
- Compute 環境ファイルを開きます。
インスタンスの起動時に常にコンフィグドライブをアタッチするには、以下のパラメーターを
True
に設定します。parameter_defaults: ComputeExtraConfig: nova::compute::force_config_drive: 'true'
(オプション) コンフィグドライブの形式をデフォルト値の
iso9660
からvfat
に変更するには、設定にconfig_drive_format
パラメーターを追加します。parameter_defaults: ComputeExtraConfig: nova::compute::force_config_drive: 'true' nova::compute::config_drive_format: vfat
- 更新内容を Compute 環境ファイルに保存します。
その他の環境ファイルと共に Compute 環境ファイルをスタックに追加して、オーバークラウドをデプロイします。
(undercloud)$ openstack overcloud deploy --templates \ -e [your environment files] \ -e /home/stack/templates/<compute_environment_file>.yaml \
検証
インスタンスを作成します。
(overcloud)$ openstack server create --flavor m1.tiny \ --image cirros test-config-drive-instance
- インスタンスにログインします。
コンフィグドライブをマウントします。
インスタンスの OS が
udev
を使用する場合:# mkdir -p /mnt/config # mount /dev/disk/by-label/config-2 /mnt/config
インスタンスの OS が
udev
を使用しない場合は、まずコンフィグドライブに対応するブロックデバイスを特定する必要があります。# blkid -t LABEL="config-2" -odevice /dev/vdb # mkdir -p /mnt/config # mount /dev/vdb /mnt/config
-
マウントされたコンフィグドライブディレクトリー
mnt/config/openstack/{version}/
で、メタデータのファイルを検査します。