第1章 はじめに
1.1. プロビジョニングの概要
プロビジョニングとは、ベアメタルの物理または仮想マシンから、オペレーティングシステムの全設定を行い、使用準備を整えるまでのプロセスを指します。Red Hat Satellite を使用して、多数のホストに対して細かく設定を指定したプロビジョニングを定義し、自動化できます。
プロビジョニングには多数の方法があります。たとえば、Satellite Server の統合 Capsule や外部 Capsule Server は、PXE ベースと PXE を使用しない方法の両方を使ってベアメタルシステムをプロビジョニングできます。同様に Satellite Server は、API 経由で特定のプロバイダーからクラウドインスタンスをプロビジョニングできます。これらのプロビジョニング方法は、ホストの作成、管理、更新など Red Hat Satellite アプリケーションライフサイクルに含まれます。
Red Hat Satellite では、さまざまな方法で、ホストをプロビジョニングできます。
- ベアメタルプロビジョニング
- Satellite は、主に PXE ブートおよび MAC アドレス特定により、ベアメタルホストをプロビジョニングします。ホストエントリーを作成して、プロビジョニングする物理ホストの MAC アドレスを指定してください。また、空のホストを起動して、Satellite の Discovery サービスを使用することで、プロビジョニングの準備が整ったホストのプールを作成できます。また、PXE なしの方法で、ホストを起動してプロビジョニングすることもできます。
- クラウドプロバイダー
- Satellite は、プライベートおよびパブリッククラウドプロバイダーに接続して、クラウド環境に保存されているイメージからホストのインスタンスをプロビジョニングします。これには、使用するハードウェアプロファイルまたはフレーバーの選択も含まれます。
- 仮想化インフラストラクチャー
- Satellite は、Red Hat Virtualization および VMware などの仮想化インフラストラクチャーサービスに接続します。これにより、仮想イメージテンプレートから、またはベアメタルプロバイダーと同じ PXE ベースのブート方法を使用して、仮想マシンをプロビジョニングする方法を実行できます。