第2章 NetworkManager の使用
2.1. NetworkManager の概要
Red Hat Enterprise Linux 7 では、NetworkManager がデフォルトのネットワークサービスを提供します。これは動的ネットワーク制御および設定デーモンで、ネットワークデバイスと接続が利用可能なときにアクティブな状態を維持します。従来の
ifcfg
タイプの設定ファイルは引き続きサポートされます。詳細は、「ネットワークスクリプトによる NetworkManager の使用」を参照してください。
2.1.1. NetworkManager を使用する利点
NetworkManager を使用する主な利点は、次の通りです。
- ネットワーク管理の容易化: NetworkManager は、ネットワーク接続が機能するようにします。システムにネットワーク設定がなく、ネットワークデバイスがあることを検出すると、NetworkManager は一時的な接続を作成して接続を提供します。
- ユーザーへの接続設定が容易になります。NetworkManager は 、GUI、nmtui、nmcli など、 さまざまなツールで管理を提供します。「NetworkManager のツール」を参照してください。
- 柔軟な設定に対応します。たとえば、WiFi インターフェイスを設定すると、NetworkManager は利用可能な wifi ネットワークをスキャンして表示します。インターフェイスを選択でき、NetworkManager は、再起動プロセス後の自動接続を提供するのに必要な認証情報を表示します。NetworkManager は、ネットワークエイリアス、IP アドレス、静的ルート、DNS 情報、VPN 接続、および接続固有のパラメーターを多数設定できます。設定オプションは、必要に応じて修正できます。
- ネットワーク設定と状態についてアプリケーションによるクエリーと制御を可能にする、D-Bus を介した API を提供します。この方法により、アプリケーションは D-BUS を介してネットワークを確認し、制御できます。たとえば、
Web コンソールインターフェイスは、Web
ブラウザーを介してサーバーを監視および設定し、NetworkManager D-BUS インターフェイスを使用してネットワークを設定します。 - 再起動プロセス後もデバイスの状態を維持し、再起動中に管理モードに設定されているインターフェイスを引き継ぎます。
- 明示的にマネージド外として設定されていないが、ユーザーまたは他のネットワークサービスによって手動で制御されているデバイスを処理します。