13.4. InfiniBand および RDMA に関連するソフトウェアパッケージ
RDMA アプリケーションは Berkeley Sockets ベースのアプリケーションと、通常の
IP
ネットワークとは異なるため、IP
ネットワークで使用されるほとんどのアプリケーションは、RDMA ネットワークで直接使用できません。Red Hat Enterprise Linux 7 には、RDMA ネットワーク管理、テストおよびデバッグ、高レベルソフトウェア開発 API、およびパフォーマンス分析を目的とした多くの異なるソフトウェアパッケージが同梱されています。
これらのネットワークを使用するには、以下のパッケージのいくつか、もしくはすべてをインストールする必要が あります (以下のリストはすべてをカバーしたものではありませんが、RDMA 関連の最重要パッケージは記載されています)。
必須パッケージ
rdma
: RDMA スタックのカーネル初期化を行います。libibverbs
: InfiniBand Verbs API を提供します。opensm
: サブネットマネージャー (ファブリックでアクティブなサブネットマネージャーがない場合、1 台のマシンでのみ必要)。user space driver for installed hardware
: 1 つ以上: infinipath-psm、libcxgb3、libcxgb4、libehca、libipathverbs、libmthca、libmlx4、libmlx5、libnes、libocrdma。libehca は IBM Power Systems サーバーでのみ利用できます。
推奨パッケージ
librdmacm、librdmacm-utils、ibacm
: InfiniBand、iWARP、および RoCE の違いを認識する接続管理ライブラリーで、これらすべてのタイプのハードウェアで適切に接続を開くことができます。ネットワーク稼働を検証する簡単なテストプログラム。ライブラリーと一体化して大規模クラスターでのリモートホスト解決を迅速化するキャッシングデーモン。libibverbs-utils
: インストール済みハードウェアのクエリーを行い、ファブリックでの通信を検証する簡単な verb ベースのプログラム。infiniband-diags および ibutils
: InfiniBand ファブリック管理用に便利なデバッグツールを多く提供します。iWARP や RoCE 上では、これらのツールの機能は非常に限定されたものになります。これは、ほとんどのツールは Verbs API 層ではなく、InfiniBand リンク層で機能するためです。perftest および qperf
: さまざまなタイプの RDMA 通信のパフォーマンステストアプリケーション。
オプションパッケージ
以下のパッケージは Optional チャンネルで入手できます。Optional チャンネルからパッケージをインストールする前に、対象範囲の詳細を参照してください。Optional チャンネルのサブスクライブに関する情報は、Red Hat ナレッジベースソリューションの記事Red Hat Subscription Management (RHSM) を使用して、オプショナルチャンネル、サブチャンネル、-devel パッケージにアクセスするで説明されています。
dapl、dapl-devel、および dapl-utils
: Verbs API とは異なる RDMA 用の API を提供します。これらのパッケージには、ランタイムコンポーネントと開発コンポーネントの両方があります。openmpi、mvapich2、および mvapich2-psm
: RDMA 通信を使用できる MPI スタック。これらのスタックに書き込みを行うユーザースペースのアプリケーションは、必ずしも RDMA 通信が実行中であることを認識しません。