4.2.2. 物理ボリュームの表示
LVM 物理ボリュームのプロパティーを表示するのに使用できるコマンドは 3 つあります。
pvs
、pvdisplay
、および pvscan
です。
pvs
コマンドは、物理ボリューム情報を設定可能な形式で提供し、1 つの物理ボリュームごとに 1 行ずつ表示します。pvs
コマンドは形式の制御をかなり行うため、スクリプト作成に役立ちます。出力をカスタマイズするために pvs
コマンドを使用する方法に関する情報は 「LVM のカスタム報告」 を参照してください。
pvdisplay
コマンドは、各物理ボリュームについて複数行の詳細出力を提供します。一定の形式で物理プロパティー (サイズ、エクステント、ボリュームグループなど) を表示します。
以下の例は、単一物理ボリュームについての
pvdisplay
コマンドの出力を示しています。
# pvdisplay
--- Physical volume ---
PV Name /dev/sdc1
VG Name new_vg
PV Size 17.14 GB / not usable 3.40 MB
Allocatable yes
PE Size (KByte) 4096
Total PE 4388
Free PE 4375
Allocated PE 13
PV UUID Joqlch-yWSj-kuEn-IdwM-01S9-XO8M-mcpsVe
pvscan
コマンドは、物理ボリュームについて、システム内のサポートされたすべての LVM ブロックデバイスをスキャンします。
以下のコマンドは、検出される物理デバイスをすべて表示します。
# pvscan
PV /dev/sdb2 VG vg0 lvm2 [964.00 MB / 0 free]
PV /dev/sdc1 VG vg0 lvm2 [964.00 MB / 428.00 MB free]
PV /dev/sdc2 lvm2 [964.84 MB]
Total: 3 [2.83 GB] / in use: 2 [1.88 GB] / in no VG: 1 [964.84 MB]
このコマンドが特定の物理ボリュームをスキャンしないように
lvm.conf
内でフィルターを定義することができます。スキャンするデバイスを制御するフィルターの使用方法については、「フィルターを使用した LVM デバイススキャンの制御」 を参照してください。