4.3.15. ボリュームグループの別のシステムへの移動
LVM ボリュームグループ全体を別のシステムに移動することができます。これを実行するには、
vgexport
と vgimport
のコマンドの使用が推奨されます。
注記
Red Hat Enterprise Linux 6.5 の時点では、
vgimport
コマンドの --force
引数が利用可能です。これにより、物理ボリュームのないボリュームグループをインポートし、その後に vgreduce --removemissing
コマンドを実行することができます。
vgexport
コマンドは、システムが非アクティブのボリュームグループにアクセスできないようにするため、物理ボリュームの割り当て解除が可能になります。vgimport
コマンドは、vgexport
コマンドで非アクティブにされていたボリュームグループにマシンが再度アクセスできるようにします。
ボリュームグループを 2 つのシステム間で移動するには、以下の手順に従います。
- ボリュームグループ内のアクティブなボリュームのファイルにアクセスしているユーザーがいないことを確認してから、論理ボリュームをアンマウントします。
vgchange
コマンドで-a n
引数を使用して、そのボリュームグループを非アクティブとしてマークします。これによりボリュームグループでのこれ以上の動作が発生しないようにします。vgexport
コマンドを使用してボリュームグループをエクスポートします。これは、削除中のシステムからのボリュームグループへのアクセスを防止します。ボリュームグループをエクスポートした後に、pvscan
コマンドを実行すると、以下の例のように物理ボリュームがエクスポート先のボリュームグループ内に表示されます。#
pvscan
PV /dev/sda1 is in exported VG myvg [17.15 GB / 7.15 GB free] PV /dev/sdc1 is in exported VG myvg [17.15 GB / 15.15 GB free] PV /dev/sdd1 is in exported VG myvg [17.15 GB / 15.15 GB free] ...システムが次にシャットダウンされる際に、ボリュームグループを構成していたディスクを取り外し、それらを新しいシステムに接続することができます。- ディスクが新しいシステムに接続されると、
vgimport
コマンドを使用してボリュームグループをインポートし、新しいシステムからアクセスできるようにします。 vgchange
コマンドで-a y
引数を使用してボリュームグループをアクティブ化します。- ファイルシステムをマウントして使用可能にします。