12.8. 高可用性およびクラスター
Red Hat Enterprise Linux 10.2 の高可用性およびクラスターに関して修正された問題点を確認してください。
- ノードの再参加後に、クラスターから予期せず離脱することがなくなりました
今回のアップデート以前は、ノードがクラスターから離脱した場合、そのノードの一時的な属性のクリーンアップは、2 つの別々のコンポーネントによって処理されていました。その結果、ノードがクラスターに再参加しようとする前に、ノードのシャットダウン属性がクリアされていなかった可能性があり、それが原因で、ノードはすぐに再びクラスターから離脱していました。
今回のリリースにより、すべての一時的なノード属性をクリアする責任が 1 つのコンポーネントに統合されました。
これにより、これらのタイミングに起因する問題が解消され、ノードは古い
shutdown属性によって再参加直後のノードが即座にクラスターから除外されることはなくなりました。
-fフラグを使用して CIB ファイルを変更する際に、警告メッセージが表示されるようになりました今回のアップデート以前は、ユーザーが
-fフラグを使用して CIB ファイルを直接編集し、pcs resource delete、pcs cluster node remove-remote、またはpcs booth removeを実行した場合、pcsは削除処理自体は実行するものの、ライブクラスターを必要とするクリーンアップ処理 (リソースの停止や Pacemaker からのノード削除など) を通知せずに省略していました。今回のアップデートにより、
-fフラグの使用によってライブクラスターのクリーンアップ処理がスキップされた場合、警告メッセージが表示されるようになりました。その結果、ユーザーはオフラインで設定ファイルを変更する際には、ライブクラスター上で手動でクリーンアップ処理を行う必要があることを警告されます。これらのコマンドでリソースの停止をスキップするための
--forceフラグの使用は非推奨となり、今後のリリースで削除される予定である点に注意してください。--forceフラグは、バリデーションエラーをオーバーライドする機能を保持しています。ユーザーは、削除前にリソースの停止を明示的にスキップする際は、今後は--no-stopフラグを使用する必要があります。
pcs resource deleteコマンドは、実行中の管理対象外リソースの削除をブロックします今回のアップデート以前は、管理対象外のリソースが実行されている状態で
pcs resource deleteを使用してそのリソースの削除を試みると、そのリソースは Cluster Information Base (CIB) からは削除されるものの、実行中の設定内にはアクティブなまま残っていました。これにより、リソースがORPHANED状態となり、クラスターの不安定性やリソース管理の問題につながる可能性があります。今回のアップデートにより、削除要求に現在実行中の管理対象外リソースが含まれている場合、
pcsはエラーを返すようになりました。その結果、
pcs resource deleteは、削除前にリソースを停止することを要求することで、孤立したリソースの作成を防ぎます。
- リソースと stonith エージェントの説明文で、元のフォーマットが保持されるようになりました
今回のアップデート以前は、
pcsはリソースと stonith エージェントの説明をターミナルウィンドウ内に収まるように自動的に折り返していました。その結果、エージェントの作成者が施した改行、段落、リスト、表などのフォーマットがすべて削除されてしまい、説明文の可読性が著しく低下する場合が多くありました。今回のアップデートにより、
pcsは説明文の書式を自動的に変更しなくなりました。これにより、
pcsはリソースと stonith エージェントの説明文を作成者の意図通りに表示できるようになりました。元の構造が維持されることで、可読性が向上しています。
db2リソースエージェントは再統合を正しく処理します今回のアップデート以前は、ノードがクラスターに再統合される際に、
db2リソースエージェントで競合状態が発生する可能性がありました。その結果、再統合中のノードが誤って「プライマリー」インスタンスとして起動を試みる可能性がありました。今回のアップデートにより、エージェントに "reintegration" 属性が追加されました。これにより、エージェントは「プライマリー」としての参加が想定されているかどうかを正しく識別し、競合状態を回避できるようになります。
その結果、再統合が正常に機能します。アップグレード中に問題が発生しないようにするためには、更新を適用する前にすべての
db2リソースを無効にし、すべてのノードで更新が完了した場合にのみ、再度有効にする必要があることに注意してください。Jira:RHEL-115495[1]