5.4. swap ファイルシステムをシングルパスデバイスからマルチパスデバイスへ移行
デフォルトでは、swap デバイスは論理ボリュームとして設定されます。論理ボリュームグループを設定する物理ボリュームでマルチパスを設定している限り、このようなデバイスをマルチパスデバイスとして設定する特別な手順は必要ありません。ただし、swap デバイスが LVM ボリュームではなく、デバイス名でマウントする場合には、
/etc/fstab
ファイルに、適切なマルチパスデバイス名を設定しないといけない場合があります。
-v3
オプションを指定して /sbin/multipath コマンドを実行し、swap デバイスの WWID 番号を確認します。コマンドの出力のパス一覧に swap デバイスが表示されます。swap デバイスを示す、次のような行のコマンド出力を探します。WWID H:B:T:L devname MAJOR:MINOR
たとえば、swap ファイルシステムをsda
か、そのパーティションの 1 つに設定している場合は、以下のような行が表示されます。===== paths list ===== ... 1ATA WDC WD800JD-75MSA3 WD-WMAM9F 1:0:0:0 sda 8:0 ...
/etc/multipath.conf
ファイルに、swap デバイスのエイリアスを設定します。multipaths { multipath { wwid WWID_of_swap_device alias swapdev } }
/etc/fstab
で、root デバイスへの古いデバイスパスを、マルチパスデバイスに置き換えます。たとえば/etc/fstab
ファイルに、以下のようなエントリーがあった場合、/dev/sda2 swap swap defaults 0 0
そのエントリーを以下のように変更します。/dev/mapper/swapdev swap swap defaults 0 0