第6章 バグ修正
ここでは、ユーザーに重大な影響を与えるバグで、Red Hat Enterprise Linux 8.10 で修正されたものを説明します。
6.1. インストーラーおよびイメージの作成
インストーラーはキックスタートファイルで追加のタイムゾーン定義を受け入れるようになりました
Anaconda は、タイムゾーンの選択を検証する方法を、より制限的な別の方法に切り替えました。このため、日本などの一部のタイムゾーン定義は、以前のバージョンでは受け入れられていたにもかかわらず、有効ではなくなりました。これらの定義を含むレガシーキックスタートファイルを更新する必要がありました。更新しない場合、デフォルトで Americas/New_York time
ゾーンになっていました。
有効なタイムゾーンのリストは、以前は pytz
Python ライブラリーの pytz.common_timezones
から取得されていました。この更新により、timezone
キックスタートコマンドの検証設定が pytz.all_timezones
を使用するように変更されます。これは common_timezones
リストのスーパーセットであり、より多くのタイムゾーンを指定できるようになります。この変更により、Red Hat Enterprise Linux 6 用に作成された古いキックスタートファイルでも引き続き有効なタイムゾーンが指定されるようになります。
注記: この変更は timezone
キックスタートコマンドにのみ適用されます。グラフィカルおよびテキストベースの対話型インターフェイスでのタイムゾーンの選択は変更されません。有効なタイムゾーンが選択されている Red Hat Enterprise Linux 8 の既存のキックスタートファイルは、更新する必要がありません。
Jira:RHEL-13151[1]