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4.6. カーネル

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RHEL 8.10 のカーネルバージョン

Red Hat Enterprise Linux 8.10 は、カーネルバージョン 4.18.0-553 で配布されます。

rtla がアップストリーム kernel ソースコードのバージョン 6.6 にリベース

rtla ユーティリティーが最新のアップストリームバージョンにアップグレードされ、複数のバグ修正および機能拡張が追加されました。主な変更点は、以下のとおりです。

  • メインの rtla スレッドとは別に、実行する rtla スレッドの追加コントロールグループを指定する -C オプションが追加されました。
  • rtla スレッドをハウスキーピング CPU に配置し、測定スレッドを異なる CPU に配置する --house-keeping オプションが追加されました。
  • timerlat hist および timerlat top スレッドをユーザー空間で実行できるように、timerlat トレーサーのサポートが追加されました。

Jira:RHEL-10081[1]

rteval はアップストリームバージョン 3.7 にアップグレードされました

この更新により、rteval ユーティリティーがアップストリームバージョン 3.7 にアップグレードされました。この更新で最も重要な機能は、isolcpus カーネルパラメーターに関するものです。これには、rteval 内の測定モジュールの isolcpus メカニズムを検出して使用する機能が含まれます。その結果、isolcpus ユーザーは rteval を使用して正確なレイテンシー数値を取得し、リアルタイムカーネルで測定された最良のレイテンシー結果を簡単に達成できるようになります。

Jira:RHEL-8967[1]

SGX が完全にサポートされるようになりました

Software Guard Extensions (SGX) は、ソフトウェアコードおよび公開および修正からのデータを保護する Intel® テクノロジーです。

RHEL カーネルは、SGX バージョン 1 および 2 の機能を提供します。バージョン 1 では、Flexible Launch Control メカニズムを使用するプラットフォームで SGX テクノロジーを使用できるようになります。バージョン 2 では、Enclave Dynamic Memory Management (EDMM) が追加されています。主な変更には以下のものがあります。

  • 初期化されたエンクレーブに属する通常のエンクレーブページの EPCM 権限を変更します。
  • 初期化されたエンクレーブへの通常のエンクレーブページを動的追加しました。
  • より多くのスレッドを収容できるように初期化されたエンクレーブを拡張します。
  • 初期化されたエンクレーブから通常のページと TCS ページを削除します。

このリリースでは、SGX はテクノロジープレビューから完全にサポートされる機能に移行します。

Bugzilla:2041881[1]

Intel データストリーミングアクセラレータードライバーが完全にサポートされるようになりました

Intel データストリーミングアクセラレータードライバー (IDXD) は、Intel CPU 統合アクセラレーターを提供するカーネルドライバーです。これには、プロセスアドレス空間 ID (pasid) の送信および共有仮想メモリー (SVM) の共有ワークキューが含まれます。

このリリースでは、IDXD はテクノロジープレビューから完全にサポートされる機能に移行します。

Jira:RHEL-10097[1]

rteval は、デフォルトの測定 CPU リストに対する任意の CPU の追加および削除をサポートするようになりました

rteval ユーティリティーを使用すると、--measurement-cpulist パラメーターの使用時に、新しいリスト全体を指定するのではなく、デフォルトの測定 CPU リストに CPU を追加 (+ 記号を使用) または削除 (- 記号を使用) することができます。さらに、分離されたすべての CPU のセットをデフォルトの測定 CPU リストに追加するために --measurement-run-on-isolcpus が導入されました。このオプションは、分離された CPU 上で実行されるリアルタイムアプリケーションの最も一般的なユースケースをカバーします。他のユースケースでは、より一般的な機能が必要になります。たとえば、一部のリアルタイムアプリケーションでは、ハウスキーピングのために分離 CPU を 1 つ使用していました。当該 CPU は、デフォルトの測定 CPU リストから除外する必要がありました。その結果、デフォルトの測定 CPU リストに任意の CPU を追加するだけでなく、柔軟な方法で任意の CPU を削除することもできるようになりました。削除は追加よりも優先されます。このルールは、+/- 記号を使用して指定した CPU と、--measurement-run-on-isolcpus で定義した CPU の両方に適用されます。

Jira:RHEL-21926[1]

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