9.17. クラウド環境の RHEL
VMware ホストの RHEL 仮想マシンで静的 IP を設定できない
現在、VMware ホストで RHEL を仮想マシンのゲストオペレーティングシステムとして使用すると、DatasourceOVF 機能は正しく機能しません。これにより、cloud-init
ユーティリティーを使用して、仮想マシンのネットワークを静的 IP に設定し、仮想マシンを再起動すると、仮想マシンのネットワークが DHCP に変更されます。
この問題を回避するには、VMware のナレッジベース を参照してください。
Azure および Hyper-V で kdump が起動しないことがある
Microsoft Azure または Hyper-V ハイパーバイザーでホストされている RHEL 8 ゲストオペレーティングシステムでは、実行後通知が有効な場合に kdump
カーネルの起動が失敗することがあります。
この問題を回避するには、crash kexec post notifiers を無効にします。
# echo N > /sys/module/kernel/parameters/crash_kexec_post_notifiers
Bugzilla:1865745[1]
複数のゲストディスクで Hyper-V 仮想マシンを起動する際に、SCSI ホストアドレスが変更することがある
現在、Hyper-V ハイパーバイザーで RHEL 8 仮想マシンを起動すると、場合によっては、Host, Bus, Target, Lun (HBTL) SCSI アドレスのホスト部分が変わることがあります。したがって、仮想マシンで HBTL SCSI 識別またはデバイスノードで設定した自動タスクは一貫して動作しません。これは、仮想マシンに複数のディスクがある場合、またはディスクに異なるサイズがある場合に発生します。
この問題を回避するには、以下のいずれかの方法でキックスタートファイルを変更します。
方法 1: SCSI デバイスに永続的な識別子を使用
たとえば、以下の powershell スクリプトを使用すると、特定のデバイス識別子を特定できます。
# Output what the /dev/disk/by-id/<value> for the specified hyper-v virtual disk. # Takes a single parameter which is the virtual disk file. # Note: kickstart syntax works with and without the /dev/ prefix. param ( [Parameter(Mandatory=$true)][string]$virtualdisk ) $what = Get-VHD -Path $virtualdisk $part = $what.DiskIdentifier.ToLower().split('-') $p = $part[0] $s0 = $p[6] + $p[7] + $p[4] + $p[5] + $p[2] + $p[3] + $p[0] + $p[1] $p = $part[1] $s1 = $p[2] + $p[3] + $p[0] + $p[1] [string]::format("/dev/disk/by-id/wwn-0x60022480{0}{1}{2}", $s0, $s1, $part[4])
このスクリプトは、ハイパーホストで使用することができます。以下に例を示します。
PS C:\Users\Public\Documents\Hyper-V\Virtual hard disks> .\by-id.ps1 .\Testing_8\disk_3_8.vhdx /dev/disk/by-id/wwn-0x60022480e00bc367d7fd902e8bf0d3b4 PS C:\Users\Public\Documents\Hyper-V\Virtual hard disks> .\by-id.ps1 .\Testing_8\disk_3_9.vhdx /dev/disk/by-id/wwn-0x600224807270e09717645b1890f8a9a2
その後、以下のようにキックスタートファイルでディスクの値を使用できます。
part / --fstype=xfs --grow --asprimary --size=8192 --ondisk=/dev/disk/by-id/wwn-0x600224807270e09717645b1890f8a9a2 part /home --fstype="xfs" --grow --ondisk=/dev/disk/by-id/wwn-0x60022480e00bc367d7fd902e8bf0d3b4
これらの値は仮想ディスクごとに固有であるため、仮想マシンインスタンスごとに設定を行う必要があります。したがって、%include
構文を使用してディスク情報を別のファイルに配置すると便利な場合があります。
方法 2: デバイス選択をサイズで設定
サイズに基づいてディスク選択を設定するキックスタートファイルには、以下のような行を含める必要があります。
... # Disk partitioning information is supplied in a file to kick start %include /tmp/disks ... # Partition information is created during install using the %pre section %pre --interpreter /bin/bash --log /tmp/ks_pre.log # Dump whole SCSI/IDE disks out sorted from smallest to largest ouputting # just the name disks=(`lsblk -n -o NAME -l -b -x SIZE -d -I 8,3`) || exit 1 # We are assuming we have 3 disks which will be used # and we will create some variables to represent d0=${disks[0]} d1=${disks[1]} d2=${disks[2]} echo "part /home --fstype="xfs" --ondisk=$d2 --grow" >> /tmp/disks echo "part swap --fstype="swap" --ondisk=$d0 --size=4096" >> /tmp/disks echo "part / --fstype="xfs" --ondisk=$d1 --grow" >> /tmp/disks echo "part /boot --fstype="xfs" --ondisk=$d1 --size=1024" >> /tmp/disks %end
Bugzilla:1906870[1]
cloud-init
によってプロビジョニングされ、NFSv3 マウントエントリーで設定された場合、Azure で RHEL インスタンスが起動しない
現在、仮想マシンが cloud-init
ツールによってプロビジョニングされ、仮想マシンのゲストオペレーティングシステムで /etc/fstab
ファイルに NFSv3 マウントエントリーがある場合、Microsoft Azure クラウドプラットフォームで RHEL 仮想マシンの起動に失敗します。
Bugzilla:2081114[1]