17.4. スレーブマウントポイントの複製の作成
マウントポイントを スレーブ
マウントタイプとして複製します。複製後に、元のマウントポイントにマウントしたファイルシステムは複製に反映されますが、その逆は反映されません。
手順
元のマウントポイントから仮想ファイルシステム (VFS) ノードを作成します。
# mount --bind original-dir original-dir
元のマウントポイントを共有としてマークします。
# mount --make-shared original-dir
あるいは、選択したマウントポイントとその下のすべてのマウントポイントのマウントタイプを変更する場合は、
--make-shared
ではなく、--make-rshared
オプションを使用します。複製を作成し、これを
slave
タイプとしてマークします。# mount --bind original-dir duplicate-dir # mount --make-slave duplicate-dir
例17.3 スレーブマウントポイントとして /mnt に /media を複製
この例は、/media
ディレクトリーのコンテンツが /mnt
にも表示され、/mnt
ディレクトリーのマウントが /media
に反映されないようにする方法を示しています。
/media
ディレクトリーから VFS ノードを作成します。# mount --bind /media /media
/media
ディレクトリーを共有としてマークします。# mount --make-shared /media
その複製を
/mnt
に作成し、slave
としてマークします。# mount --bind /media /mnt # mount --make-slave /mnt
/media
内のマウントが/mnt
にも表示されていることを確認します。たとえば、CD-ROM ドライブに空でないメディアがあり、/media/cdrom/
ディレクトリーが存在する場合は、以下のコマンドを実行します。# mount /dev/cdrom /media/cdrom # ls /media/cdrom EFI GPL isolinux LiveOS # ls /mnt/cdrom EFI GPL isolinux LiveOS
また、
/mnt
ディレクトリー内にマウントされているファイルシステムが/media
に反映されていないことを確認します。たとえば、/dev/sdc1
デバイスを使用する、空でない USB フラッシュドライブをプラグインしており、/mnt/flashdisk/
ディレクトリーが存在する場合は、次のコマンドを実行します。# mount /dev/sdc1 /mnt/flashdisk # ls /media/flashdisk # ls /mnt/flashdisk en-US publican.cfg
関連情報
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システムの
mount (8)
man ページ