第31章 ext4 ファイルシステムの使用
システム管理者は、ext4 ファイルシステムの作成、マウント、サイズ変更、バックアップ、および復元が可能です。ext4 ファイルシステムは、ext3 ファイルシステムの拡張性を高めたファイルシステムです。Red Hat Enterprise Linux 8 では、最大 16
テラバイトの個別のファイルサイズと、最大 50
テラバイトのファイルシステムに対応します。
31.1. ext4 ファイルシステムの機能
以下は、ext4 ファイルシステムの機能です。
- エクステントの使用 - ext4 ファイルシステムはエクステントを使用します。これにより、サイズが大きいファイルを使用する場合のパフォーマンスが向上し、サイズが大きいファイルのメタデータのオーバーヘッドが削減されます。
- ext4 は、未割り当てのブロックグループと、inode テーブルセクションに適宜ラベルを付けます。これにより、ファイルシステムの検査時に、ブロックグループとテーブルセクションをスキップできます。ファイルシステムの検査が簡単に行われ、ファイルシステムがサイズが大きくなるとより有益になります。
- メタデータチェックサム - この機能は、デフォルトでは Red Hat Enterprise Linux 8 で有効になっています。
以下は、ext4 ファイルシステムの割り当て機能です。
- 永続的な事前割り当て
- 遅延割り当て
- マルチブロック割り当て
- ストライプ認識割り当て
-
拡張属性 (
xattr
) - これにより、システムは、ファイルごとに、名前と値の組み合わせを追加で関連付けられるようになります。 クォータジャーナリング - クラッシュ後に行なわれる時間がかかるクォータの整合性チェックが不要になります。
注記ext4 で対応しているジャーナリングモードは
data=ordered
(デフォルト) のみです。詳細は、Red Hat ナレッジベースのソリューション Is the EXT journaling option "data=writeback" supported in RHEL? を参照してください。- サブセカンド (一秒未満) のタイムスタンプ - サブセカンドのタイムスタンプを指定します。
関連情報
-
システム上の
ext4
man ページ