22.6. XFS クォータ制限の変更
-x
オプションを指定して xfs_quota
ツールを起動し、エキスパートモードを有効にして、クォータシステムを変更できる管理者コマンドを実行します。このモードのサブコマンドは、制限を実際に設定することができるため、昇格した特権を持つユーザーのみが利用できます。
前提条件
- XFS ファイルシステムに対してクォータが有効になっている。XFS のディスククォータの有効化 を参照してください。
手順
エキスパートモードを有効にするには、
-x
オプションを指定してxfs_quota
シェルを起動します。# xfs_quota -x
特定のファイルシステムのクォータ情報を表示します。
# xfs_quota> report /path
たとえば、(
/dev/blockdevice
の)/home
のクォータレポートのサンプルを表示するには、report -h /home
コマンドを使用します。これにより、以下のような出力が表示されます。User quota on /home (/dev/blockdevice) Blocks User ID Used Soft Hard Warn/Grace ---------- --------------------------------- root 0 0 0 00 [------] testuser 103.4G 0 0 00 [------]
クォータの制限を変更します。
# xfs_quota> limit isoft=500m ihard=700m user /path
たとえば、ホームディレクトリーが
/home/john
のユーザーjohn
に対して、inode 数のソフト制限およびハード制限をそれぞれ 500 と 700 に設定するには、次のコマンドを使用します。# xfs_quota -x -c 'limit isoft=500 ihard=700 john' /home/
この場合は、マウントされた xfs ファイルシステムである
mount_point
を渡します。help コマンドを実行して、
xfs_quota -x
で利用可能なエキスパートコマンドを表示します。# xfs_quota> help
関連情報
-
システム上の
xfs_quota(8)
man ページ