9.7.4. Debezium 送信トレイメッセージでのペイロードフォーマットとしての Avro の使用
送信トレイイベントルーター SMT は、任意のペイロードフォーマットをサポートします。送信トレイテーブルの payload
カラムの値は、透過的に渡されます。JSON を使用する代わりに、Avro を使用することもできます。これは、メッセージフォーマットの管理や、送信トレイイベントスキーマの後方互換性を維持した進化の確保に役立ちます。
送信トレイメッセージペイロード用にソースアプリケーションがどのように Avro フォーマットのコンテンツを生成するかは、本ドキュメントの範囲外です。1 つの可能性として、Kafka Avro Serializer
クラスを利用して Generic Record
インスタンスをシリアライズすることができます。Kafka メッセージの値が正確な Avro バイナリーデータとなるようにするには、以下の設定をコネクターに適用します。
transforms=outbox,... transforms.outbox.type=io.debezium.transforms.outbox.EventRouter value.converter=io.debezium.converters.ByteBufferConverter
デフォルトでは、payload
列の値 (Avro データ) が唯一のメッセージ値となります。ByteBufferConverter
を値のコンバーターとして設定すると、payload
列の値がそのまま Kafka メッセージの値に反映されます。
ハートビート、トランザクションメタデータ、またはスキーマ変更イベントを出力するように Debezium コネクターを設定することができます (サポートはコネクターによって異なります)。これらのイベントは ByteBufferConverter
でシリアライズすることができないため、コンバーターがこれらのイベントのシリアライズ方法を認識するように、追加の設定を指定する必要があります。例として、以下の設定では、スキーマがない状態で Apache Kafka JsonConverter
を使用することを示しています。
transforms=outbox,... transforms.outbox.type=io.debezium.transforms.outbox.EventRouter value.converter=io.debezium.converters.ByteBufferConverter value.converter.delegate.converter.type=org.apache.kafka.connect.json.JsonConverter value.converter.delegate.converter.type.schemas.enable=false
委譲 Converter
実装は delegate.converter.type
オプションで指定します。コンバーターで追加の設定オプションが必要な場合は (例: 上記の schemas.enable=false
を使用したスキーマの無効化)、それらを指定することもできます。