第10章 Red Hat Ceph Storage Dashboard のオーバークラウドデプロイメントへの追加
Red Hat Ceph Storage Dashboard はデフォルトで無効になっていますが、Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) director を使用してオーバークラウドで有効にすることができます。Ceph Dashboard は組み込みの Web ベースの Ceph 管理および監視アプリケーションであり、Ceph クラスター内のさまざまな側面およびオブジェクトを管理します。Red Hat Ceph Storage Dashboard は、以下のコンポーネントで構成されています。
- Ceph Dashboard Manager モジュール: ユーザーインターフェイスを提供し、プラットフォームフロントエンド Grafana が組み込まれています。
- Prometheus: モニタリングプラグイン
- Alertmanager: アラートを Dashboard に送信します。
- Node Exporters: Ceph クラスターデータを Dashboard にエクスポートします。
この機能は、Ceph Storage 4.1 以降でサポートされます。システムにインストールされている Ceph Storage のバージョンを確認する方法についての詳細は、Red Hat Ceph Storage releases and corresponding Ceph package versions を参照してください。
Red Hat Ceph Storage Dashboard は、常に他の Ceph Manager コンポーネントと同じノード上に配置されます。
以下の図は、Red Hat OpenStack Platform 上の Ceph Dashboard のアーキテクチャーを示しています。
Dashboard およびその機能と制限についての詳細は、Red Hat Ceph Storage Dashboard Guide の Dashboard features を参照してください。
10.1. Ceph Dashboard における TLS everywhere
Dashboard フロントエンドは、TLS everywhere フレームワークと完全に統合されています。必要な環境ファイルがあり、そのファイルが overcloud deploy コマンドに含まれている場合は、TLS everywhere を有効にすることができます。これにより、Grafana と Ceph Dashboard の両方の証明書要求がトリガーされ、生成された証明書とキーファイルがオーバークラウドのデプロイメント時に cephadm
に渡されます。Dashboard およびその他の RHOSP サービス向けに TLS を有効化する手順と詳細は、Advanced Overcloud Customization ガイドの以下の章を参照してください。
Ceph Dashboard に到達するポートは、TLS-everywhere コンテキストでも同じになります。