第3章 代替コンテンツソースの管理
代替コンテンツソースは、同期時にコンテンツをダウンロードする代替パスを定義します。コンテンツ自体は、代わりのコンテンツソースからダウンロードされますが、メタデータは設定に応じて Satellite Server またはアップストリーム URL からダウンロードされます。コンテンツがローカルファイルシステムまたは近くのネットワークにある場合は、代替コンテンツソースを使用して同期を高速化できます。Satellite Server および Capsule の代替コンテンツソースを設定できます。作成後または変更後は、代替コンテンツソースを更新する必要があります。毎週の cron ジョブにより、すべての代替コンテンツソースが更新されます。また、Satellite Web UI または Hammer CLI を使用して、代替コンテンツソースを手動で更新することもできます。Satellite Server に関連付けられた代替コンテンツソース、または複数の組織に接続された Capsule Server は、すべての組織に影響します。
代替コンテンツソースには 3 つのタイプがあります。
- カスタム
- カスタムの代替コンテンツソースは、ネットワークまたはファイルシステムにある任意のアップストリームリポジトリーからコンテンツをダウンロードします。
- Simplified
- 簡易代替コンテンツソースは、選択した製品の Satellite Server からアップストリームリポジトリー情報をコピーします。簡易代替コンテンツソースは、Capsule からアップストリームリポジトリーへの接続が Satellite Server からの接続よりも高速な場合に、最適です。簡易代替コンテンツソースを作成するときに Red Hat 製品を選択すると、コンテンツが Red Hat CDN から Capsule にダウンロードされます。
- RHUI
- RHUI の代替コンテンツソースは、Red Hat Update Infrastructure サーバーからコンテンツをダウンロードします。Satellite Web UI には、ネットワークパスの検索や認証情報のインポートに役立つ例が用意されています。RHUI 代替コンテンツソースは RHUI バージョン 4 以降であり、デフォルトのインストール設定を使用する必要があります。たとえば、AWS RHUI は、独自の認証要件が求められるインストールシナリオを使用するため、サポートされていません。
代替コンテンツソースのパーミッション要件
管理者以外のユーザーが代替コンテンツソースを管理するには、以下の権限が必要です。
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view_smart_proxies
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view_content_credentials
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view_organizations
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view_products
上記の権限に加えて、ユーザーが実行できるアクションに応じて、代替コンテンツソースに固有の権限を割り当てます。
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view_alternate_content_sources
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create_alternate_content_sources
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edit_alternate_content_sources
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destroy_alternate_content_sources
3.1. カスタム代替コンテンツソースの設定
前提条件
- リポジトリーで SSL 認証が必要な場合は、SSL 証明書とキーを Satellite にインポートしておく。詳細は、コンテンツの管理 の カスタム SSL 証明書のインポート を参照してください。
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代替コンテンツソースパスは、指定したサブパスが追加されたベース URL で構成されることに注意してください。たとえば、ベース URL が
https://server.example.com
で、サブパスがrhel7/
およびrhel8/
の場合、https://server.example.com/rhel7/
およびhttps://server.example.com/rhel8/
の両方が検索されます。
手順
- Satellite Web UI で、Content > Alternate Content Sources に移動します。
- Add Source をクリックし、Source type を Custom に設定します。
- Content type を選択します。
- Name フィールドに、代替コンテンツソースの名前を入力します。
- オプション: Description フィールドに、ACS の説明を入力します。
- 代替コンテンツソースを同期する Capsules を選択します。
- 代替コンテンツソースのベース URL を入力します。
- サブパスのコンマ区切りリストを入力します。
- 必要に応じて、Manual Authentication または Content Authentication の認証情報を提供します。
- SSL 検証が必要な場合は、Verify SSL を有効にして、SSL CA 証明書を選択します。
- 詳細を確認し、Add をクリックします。
- Content > Alternate Content Sources に移動し、新しく作成した代替コンテンツソースの横にある縦の省略記号をクリックして、Refresh を選択します。
CLI 手順
Satellite Server で以下のコマンドを入力します。
# hammer alternate-content-source create \ --alternate-content-source-type custom \ --base-url "https://local-repo.example.com:port" \ --name "My_ACS_Name" \ --smart-proxy-ids My_Capsule_ID
新しく作成した代替コンテンツソースが一覧表示されるかどうかを確認します。
# hammer alternate-content-source list
代替コンテンツソースを更新します。
# hammer alternate-content-source refresh --id My_Alternate_Content_Source_ID
代替コンテンツソースを同期する Capsule を追加します。
# hammer alternate-content-source update \ --id My_Alternate_Content_Source_ID \ --smart-proxy-ids My_Capsule_ID
代替コンテンツソースを更新します。
# hammer alternate-content-source refresh --id My_Alternate_Content_Source_ID