4.5. コンソールオプションの設定
4.5.1. コンソールオプション
接続プロトコルは、仮想マシンにグラフィカルコンソールを提供し、ユーザーが物理マシンと同じように仮想マシンを操作できるようにするために使用される基盤となるテクノロジーです。Red Hat Virtualization は現在、以下の接続プロトコルをサポートしています。
SPICE
独立したコンピューティング環境のためのシンプルなプロトコル (SPICE) は、Linux 仮想マシンと Windows 仮想マシンの両方で推奨される接続プロトコルです。SPICE を使用して仮想マシンのコンソールを開くには、リモートビューアーを使用します。
VNC
Virtual Network Computing(VNC) を使用して、Linux 仮想マシンと Windows 仮想マシンの両方に対してコンソールを開くことができます。VNC を使用して仮想マシンのコンソールを開くには、リモートビューアーまたは VNC クライアントを使用します。
RDP
Remote Desktop Protocol (RDP) は、Windows 仮想マシンのコンソールを開く場合にのみ使用でき、リモートデスクトップがインストールされている Windows マシンから仮想マシンにアクセスする場合にのみ利用できます。RDP を使用して Windows 仮想マシンに接続する前に、仮想マシンでリモート共有をセットアップし、リモートデスクトップ接続を許可するようにファイアウォールを設定する必要があります。
SPICE は、Windows8 または Windows8.1 を実行している仮想マシンではサポートされていません。これらのオペレーティングシステムのいずれかを実行している仮想マシンが SPICE プロトコルを使用するように設定されている場合には、必要な SPICE ドライバーがないことを検出し、VGA 互換モードで実行されます。
4.5.2. コンソールオプションへのアクセス
管理ポータルで、仮想マシンのグラフィカルコンソールを開くための複数のオプションを設定できます。
手順
-
をクリックし、実行中の仮想マシンを選択します。 -
をクリックします。
管理ポータルの 仮想マシンの編集 ウィンドウの コンソール タブで、接続プロトコルとビデオタイプを設定できます。VNC 接続プロトコルを使用する場合のキーボードレイアウトなど、各接続プロトコルに固有の追加オプションを設定できます。詳細は、仮想マシンの Console の設定に関する説明 を参照してください。
4.5.3. SPICE コンソールオプション
SPICE 接続プロトコルを選択すると、Console Options ウィンドウで以下のオプションを使用できます。
SPICE オプション
-
Map control-alt-del shortcut to ctrl+alt+end: このチェックボックスを選択して、
Ctrl
+Alt
+Del
キーの組み合わせを仮想マシン内のCtrl
+Alt
+End
にマップします。 - Enable USB Auto-Share: このチェックボックスをオンにすると、USB デバイスが仮想マシンに自動的にリダイレクトされます。このオプションが選択されていない場合には、USB デバイスはゲスト仮想マシンではなくクライアントマシンに接続します。ゲストマシンで USB デバイスを使用するには、SPICE クライアントメニューで USB デバイスを手動で有効にします。
-
Open in Full Screen: 仮想マシンに接続したときに仮想マシンコンソールが自動的に全画面表示で開くようにするには、このチェックボックスをオンにします。
Shift
+F11
を押して、全画面モードのオンとオフを切り替えます。 - Enable SPICE Proxy: このチェックボックスを選択して、SPICE プロキシーを有効にします。
4.5.4. VNC コンソールオプション
VNC 接続プロトコルを選択すると、Console Options ウィンドウで以下のオプションを使用できます。
コンソールの呼び出し
- ネイティブクライアント: 仮想マシンのコンソールに接続すると、ファイルダウンロードダイアログに、リモートビューアー経由で仮想マシンのコンソールを開くファイルが提供されます。
- noVNC: 仮想マシンのコンソールに接続すると、コンソールとして機能するブラウザータブが開きます。
VNC オプション
-
control-alt-delete ショートカットの ctrl+alt+end へのマッピング: このチェックボックスを選択して、
Ctrl
+Alt
+Del
キーの組み合わせを仮想マシン内のCtrl
+Alt
+End
にマップします。
4.5.5. RDP コンソールオプション
RDP 接続プロトコルを選択すると、Console Options ウィンドウで以下のオプションを使用できます。
コンソールの呼び出し
- Auto: Manager は、コンソールを呼び出す方法を自動的に選択します。
- ネイティブクライアント: 仮想マシンのコンソールに接続すると、ファイルダウンロードダイアログにリモートデスクトップ経由で仮想マシンのコンソールを開くファイルが提供されます。
RDP オプション
- ローカルドライブの使用: このチェックボックスを選択すると、クライアントマシンのドライブにゲスト仮想マシンからアクセスできるようになります。
4.5.6. リモートビューアーオプション
4.5.6.1. リモートビューアーオプション
ネイティブクライアント コンソールの呼び出しオプションを指定すると、リモートビューアーを使用して仮想マシンに接続します。リモートビューアーウィンドウには、接続されている仮想マシンと対話するためのオプションが数多くあります。
オプション | ホットキー |
---|---|
File |
|
View |
|
Send key |
|
Help | About エントリーは、お使いの仮想マシンビューアーのバージョン詳細を表示します。 |
仮想マシンからのカーソルのリリース |
|
4.5.6.2. リモートビューアーホットキー
全画面モードとウィンドウモードの両方で、仮想マシンのホットキーにアクセスできます。全画面モードを使用している場合は、マウスポインターを画面上部の中央に移動すると、ホットキーのボタンを含むメニューを表示できます。ウィンドウモードを使用している場合は、仮想マシンウィンドウのタイトルバーにある キーの送信 メニューからホットキーにアクセスできます。
vdagent
がクライアントマシンで実行されていない場合には、マウスが仮想マシン内で使用され、仮想マシンが全画面表示になっていないと、マウスが仮想マシンウィンドウにキャプチャーされる可能性があります。マウスをアンロックするには、Shift
+ F12
を押します。
4.5.6.3. リモートビューアーに対する console.vv ファイルの手動での関連付け
ネイティブクライアントコンソールオプションを使用して仮想マシンのコンソールを開こうとする際に、console.vv ファイルのダウンロードを求められ、リモートビューアーがすでにインストールされている場合は、console.vv ファイルをリモートビューアーに手動で関連付けることで、リモートビューアーは、これらのファイルを自動的に使用してコンソールを開くことができます。
リモートビューアーに対する console.vv ファイルの手動での関連付け
- 仮想マシンを起動します。
Console Options ウィンドウを開きます。
-
管理ポータルで、
をクリックします。 - VM ポータルで仮想マシン名をクリックし、Console の横にある鉛筆アイコンをクリックします。
-
管理ポータルで、
- コンソール呼び出しメソッドを Native client に変更し、 をクリックします。
- 仮想マシンのコンソールを開くことを試みます。続いて、console.vv ファイルを開くか保存するかというプロンプトが表示されたら、Save をクリックします。
- ファイルを保存したローカルマシンの場所をクリックします。
- console.vvファイルをダブルクリックし、プロンプトが表示されたら、Select a program from a list of installed programs を選びます。
- Open with ウィンドウで、Always use the selected program to open this kind of file を選択して、Browse ボタンをクリックします。
- C:\Users_[user name]_\AppData\Local\virt-viewer\bin ディレクトリーをクリックし、remote-viewer.exeを選択します。
- Open をクリックしてから をクリックします。
ネイティブクライアントのコンソール呼び出しオプションを使用して仮想マシンに対してコンソールを開くと、リモートビューアーは、Red Hat Virtualization Manager が提供する console.vv ファイルを自動的に使用して、アプリケーションの選択を求めるプロンプトを表示せずに、その仮想マシンに対してコンソールを開きます。