第1章 概要


1.1. JBoss Cache とは

JBoss Cache はツリー構造のクラスタ化されたトランザクションキャッシュです。 メモリにある頻繁にアクセスされるデータをキャッシュするためスタンドアロンの非クラスタ化環境で使用できるため、 JTA の互換性やエビクション、 永続性などの「エンタープライズ」機能を提供しながらデータの取り出しや計算のボトルネックを排除することができます。
JBoss Cache はクラスタ化されたキャッシュでもあるため、 ステートをレプリケートするためにクラスタで使用すると、 高度なフェイルオーバーを提供できます。 無効化やバディレプリケーションなどを含むさまざまなレプリケーションモードがサポートされ、 ネットワーク通信は同期か非同期になります。
クラスタモードで使用すると、 キャッシュは高可用性やフォールトトレランス、 ロードバランシングをカスタムアプリケーションやフレームワークに構築する効率的なメカニズムとなります。 例えば、 JBoss Application Server や Red Hat Enterprise Application Platform は JBoss Cache を広範囲で使用し、 HTTP や EJB セッションなどのサービスをクラスタ化します。 また、 JPA の分散エンティティキャッシュも提供します。

1.1.1. POJO キャッシュとは

POJO キャッシュとはコアの JBoss Cache API の拡張です。 POJO キャッシュは次のような追加機能を提供します。
  • レプリケーションや永続化の後もオブジェクト参照を維持。
  • 変更されたオブジェクトフィールドのみがレプリケートされる細かなレプリケーション。
  • POJO にはクラスタ化されたとしてアノテーションが付けられる「API なし」のクラスタリングモデル。
ユーザーガイドや FAQ、 チュートリアルなどを含む POJO キャッシュのドキュメントはすべて JBoss Cache のドキュメントウェブサイトで閲覧できます。 そのため、 本書では POJO キャッシュについてこれ以上説明しません。
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