6.2. Kafka Static Quota プラグインを使用したブローカーへの制限の設定


重要

Kafka Static Quota プラグインはテクノロジープレビューの機能です。テクノロジープレビューの機能は、Red Hat の本番環境のサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされず、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、本番環境でのテクノロジープレビュー機能の実装は推奨しません。テクノロジープレビューの機能は、最新の技術をいち早く提供して、開発段階で機能のテストやフィードバックの収集を可能にするために提供されます。Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、「テクノロジプレビュー機能のサポート範囲」を参照してください。

Kafka Static Quota プラグインを使用して、Kafka クラスターのブローカーにスループットおよびストレージの制限を設定します。Kafka 設定ファイルにプロパティーを追加して、プラグインを有効にし、制限を設定します。バイトレートのしきい値およびストレージクォータを設定して、ブローカーと対話するクライアントに制限を設けることができます。

プロデューサーおよびコンシューマー帯域幅にバイトレートのしきい値を設定できます。制限の合計は、ブローカーにアクセスするすべてのクライアントに分散されます。たとえば、バイトレートのしきい値として 40 MBps ををプロデューサーに設定できます。2 つのプロデューサーが実行されている場合、それぞれのスループットは 20MBps に制限されます。

ストレージクォータは、Kafka ディスクストレージの制限をソフト制限とハード制限間で調整します。この制限は、利用可能なすべてのディスク容量に適用されます。プロデューサーは、ソフト制限とハード制限の間で徐々に遅くなります。制限により、ディスクの使用量が急激に増加しないようにし、容量を超えないようにします。ディスクがいっぱいになると、修正が難しい問題が発生する可能性があります。ハード制限は、ストレージの上限です。

注記

JBOD ストレージの場合、制限はすべてのディスクに適用されます。ブローカーが 2 つの 1 TB ディスクを使用し、クォータが 1.1 TB の場合は、1 つのディスクにいっぱいになり、別のディスクがほぼ空になることがあります。

前提条件

手順

  1. /opt/kafka/config/server.properties Kafka 設定ファイルを編集します。

    プラグインプロパティーは、この設定例のとおりです。

    Kafka Static Quota プラグインの設定例

    # ...
    client.quota.callback.class=io.strimzi.kafka.quotas.StaticQuotaCallback 1
    client.quota.callback.static.produce=1000000 2
    client.quota.callback.static.fetch=1000000 3
    client.quota.callback.static.storage.soft=400000000000 4
    client.quota.callback.static.storage.hard=500000000000 5
    client.quota.callback.static.storage.check-interval=5 6
    # ...

    1
    Kafka Static Quota プラグインを読み込みます。
    2
    プロデューサーのバイトレートしきい値を設定します。この例では 1 MBps です。
    3
    コンシューマーのバイトレートしきい値を設定します。この例では 1 MBps です。
    4
    ストレージのソフト制限の下限を設定します。この例では 400 GB です。
    5
    ストレージのハード制限の上限を設定します。この例では 500 GB です。
    6
    ストレージのチェックの間隔 (秒単位) を設定します。この例では 5 秒です。これを 0 に設定するとチェックを無効にできます。
  2. デフォルトの設定ファイルで Kafka ブローカーを起動します。

    su - kafka
    /opt/kafka/bin/kafka-server-start.sh -daemon /opt/kafka/config/server.properties
  3. Kafka ブローカーが稼働していることを確認します。

    jcmd | grep Kafka
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