2.8. VDO で圧縮の有効化または無効化
VDO は、データ圧縮を提供します。これを無効にすると、パフォーマンスが最大化され、圧縮される可能性が低いデータの処理が高速化されます。再度有効にすると、スペースを節約できます。
2.8.1. VDO の圧縮
VDO は、ブロックレベルの重複排除の他に、HIOPS compression™ 技術を使用してインラインブロックレベルの圧縮も提供します。
VDO ボリューム圧縮はデフォルトでオンになっています。
重複排除は、仮想マシン環境とバックアップアプリケーションに最適なソリューションですが、圧縮は、通常、ログファイルやデータベースなどのブロックレベルの冗長性を見せない構造化および非構造化のファイル形式に非常に適しています。
圧縮は、重複として認識されていないブロックで動作します。VDO が初めて一意のデータを見つけた場合は、データを圧縮します。その後の、保存しているデータのコピーは、追加の圧縮手順なしに重複排除されます。
圧縮機能は、同時に多くの圧縮操作に対応できるようにする並列化されたパッケージアルゴリズムに基づいています。最初にブロックを保存し、リクエストに応答したら、圧縮時に複数のブロックを検出する最適なパックアルゴリズムが、1 つの物理ブロックに適合します。特定の物理ブロックが追加の圧縮ブロックを保持していないと判断すると、そのブロックはストレージに書き込まれます。圧縮されていないブロックは解放され、再利用されます。
要求したものに応答し、圧縮およびパッケージ化の操作を実行することにより、圧縮を使用することで課せられるレイテンシーが最小限に抑えられます。
2.8.2. VDO ボリュームでの圧縮の有効化
この手順では、VDO ボリュームで圧縮を有効化して、削減する領域を大きくします。
デフォルトでは圧縮が有効になっています。
手順
再び起動するには、以下のコマンドを使用します。
# vdo enableCompression --name=my-vdo
2.8.3. VDO ボリュームでの圧縮の無効化
この手順では、VDO ボリュームで圧縮を停止して、パフォーマンスを最大化します。もしくは、圧縮できないと思われるデータの処理を高速化します。
手順
既存の VDO ボリュームで圧縮を停止するには、次のコマンドを使用します。
# vdo disableCompression --name=my-vdo
-
もしくは、新規ボリュームの作成時に、
--compression=disabled
オプションをvdo create
コマンドに指定して実行すると、圧縮を無効にできます。