第13章 クラスターリソースの実行順序の決定
リソースが実行する順序を指定する、順序の制約を設定できます。
次は、順序の制約を設定するコマンドの形式です。
pcs constraint order [action] resource_id then [action] resource_id [options]
以下の表では、順序の制約を設定する場合のプロパティーとオプションをまとめています。
フィールド | 説明 |
---|---|
resource_id | 動作を行うリソースの名前。 |
action | リソースに対して指示されるアクション。action プロパティーでは、以下の値が使用できます。
*
*
*
*
動作を指定しない場合のデフォルトの動作は |
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制約の実施方法。
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*
* |
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true の場合、逆の制約は逆のアクションに適用されます (たとえば、A の開始後に B が開始する場合は、B が A が停止前に停止する場合など) 。 |
次のコマンドを使用すると、すべての順序の制約からリソースが削除されます。
pcs constraint order remove resource1 [resourceN]...
13.1. 強制的な順序付けの設定
必須順序制約は、最初のリソースに対する最初のアクションが正常に完了しない限り、2 番目のリソースの 2 番目のアクションが開始しないことを示しています。命令できるアクションが stop
または start
で、昇格可能なクローンが demote
および promote
とします。たとえば、A then B(start A then start B と同等) は、A が適切に開始しない限り、B が開始しないことを示しています。順序の制約は、この制約の kind
オプションが Mandatory
に設定されているか、デフォルトのままに設定されている場合は必須になります。
symmetrical
オプションが true
に設定されているか、デフォルトのままにすると、逆のアクションの命令は逆順になります。start
と stop
のアクションは対称になり、demote
と promote
は対称になります。たとえば、対称的に、promote A then start B 順序は stop B then demote A(B が正常に停止するまで A が降格しない) ことを示しています。対称順序は、A の状態を変更すると、B に予定されているアクションが発生すること示しています。たとえば、A then B と設定した場合は、失敗により A が再起動すると、B が最初に停止してから、A が停止し、それにより A が開始し、それにより B が開始することを示します。
クラスターは、それぞれの状態変化に対応することに注意してください。2 番目のリソースで停止操作を開始する前に 1 番目のリソースが再起動し、起動状態にあると、2 番目のリソースを再起動する必要がありません。