32.2. クラスターリソースの手動による移行
クラスターの設定を無視して、強制的にリソースを現在の場所から移行させることができます。次のような 2 つの状況が考えられます。
- ノードがメンテナンスで、そのノードで実行中の全リソースを別のノードに移行する必要がある
- 個別に指定したリソースを移行する必要がある
ノードで実行中の全リソースを別のノードに移行する場合は、そのノードをスタンバイモードにします。
個別に指定したリソースは、以下のいずれかの方法で移行できます。
-
pcs resource moveコマンドを使用して、現在実行しているノードからリソースを移行できます。 -
pcs resource relocate runコマンドを使用して、現在のクラスターのステータス、制約、リソースの場所、およびその他の設定により決定される優先ノードへ、リソースを移行します。
32.2.1. 現在のノードからのリソースの移動 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
現在実行しているノードからリソースを移動するには、以下のコマンドを使用して、リソースの resource_id を定義どおりに指定します。移行するリソースを実行する移行先のノードを指定する場合は、destination_node を使用します。
pcs resource move resource_id [destination_node] [--promoted] [--strict] [--wait[=n]]
pcs resource move コマンドを実行すると、現在実行しているノードでそれが実行されないように、制約がリソースに追加されます。デフォルトでは、リソースを移動すると、コマンドが作成する場所の制約が自動的に削除されます。リソースの resource-stickiness 値が 0 の場合のように、制約を削除するとリソースが元のノードに戻る場合、pcs resource move コマンドは失敗します。リソースを移動し、その制約を適用したままにする場合は、pcs resource move-with-constraint を使用します。
pcs resource move コマンドで --promoted パラメーターを指定すると、制約はリソースの昇格されたインスタンスにのみ適用されます。
pcs resource move コマンドに --strict パラメーターを指定した場合は、コマンドで指定したリソース以外のリソースに影響を与えるとコマンドが失敗します。
任意で、pcs resource move コマンドに --wait[=n] パラメーターを設定し、移行先のノードでリソースが起動するまでの待機時間 (秒単位) を指定できます。待機時間がこの値を超えると、リソースが起動した場合に 0 が返され、リソースが起動しなかった場合は 1 が返されます。n を指定しない場合は、デフォルト値の 60 分になります。