18.5. クラスター内のリソースの移動


Pacemaker は、リソースを別のノードに移動するように設定し、必要に応じて手動でリソースを移動するように設定する様々なメカニズムを提供します。

クラスター内のリソースは、pcs resource move コマンドと pcs resource relocate コマンドを使用して手動で移動できます。詳細は、クラスターリソースの手動移動 を参照してください。これらのコマンドに加えて、クラスターリソースの無効化、有効化、および禁止で説明されているように、リソースを有効 化、無効化、および禁止することによって、クラスターリソースの動作を制御することもできます。

失敗した回数が、定義した値を超えると、新しいノードに移動し、外部接続が失われた時にリソースを移動するようにクラスターを設定できます。

18.5.1. 障害発生によるリソースの移動

リソースの作成時に、リソースに migration-threshold オプションを設定し、定義した回数だけ障害が発生した場合にリソースが新しいノードに移動されるように設定できます。このしきい値に一度到達すると、このノードでは、以下が行われるまで、障害が発生したリソースを実行できなくなります。

  • リソースの failure-timeout 値に到達します。
  • 管理者は pcs resource cleanup コマンドを使用して、リソースの失敗数を手動でリセットします。

デフォルトで、migration-threshold の値が INFINITY に設定されています。INFINITY は、内部的に非常に大きな有限数として定義されます。0 にすると、migration-threshold 機能が無効になります。

注記

リソースの migration-threshold を設定するのと、リソースの状態を維持しながら別の場所に移動させるようにリソースの移動を設定するのは同じではありません。

次の例では、dummy_resource リソースに、移行しきい値 10 を追加します。この場合は、障害が 10 回発生すると、そのリソースが新しいノードに移動します。

# pcs resource meta dummy_resource migration-threshold=10

次のコマンドを使用すると、クラスター全体にデフォルトの移行しきい値を追加できます。

# pcs resource defaults update migration-threshold=10

リソースの現在の障害ステータスと制限を確認するには、pcs resource failcount show コマンドを使用します。

移行しきい値の概念には、リソース起動の失敗とリソース停止の失敗の 2 つの例外があります。クラスタープロパティー start-failure-is-fatal が true に設定された場合 (デフォルト) は、起動の失敗により failcount が INFINITY に設定され、リソースが常に即座に移動するようになります。

停止時の失敗は、起動時とは若干異なり、極めて重大となります。リソースの停止に失敗し STONITH が有効になっていると、リソースを別のノードで起動できるように、クラスターによるノードのフェンスが行われます。STONITH を有効にしていない場合はクラスターに続行する手段がないため、別のノードでのリソース起動は試行されません。ただし、障害のタイムアウト後に再度停止が試行されます。

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