第14章 オーバークラウドのパブリックエンドポイントでの SSL/TLS の有効化
デフォルトでは、オーバークラウドはオーバークラウドサービスに暗号化されていないエンドポイントを使用します。オーバークラウドで SSL/TLS を有効にするには、Red Hat は認証局 (CA) ソリューションを使用することを推奨します。
認証局 (CA) ソリューションを使用すると、証明書の更新、証明書失効リスト (CRL)、業界で受け入れられている暗号化など、運用に対応したソリューションが得られます。Red Hat Identity Manager (IdM) を CA として使用する方法は、Ansible を使用した TLS-e の実装 を参照してください。
次の手動プロセスを使用して、パブリック API エンドポイントに対してのみ SSL/TLS を有効にすることができます。内部 API と管理 API は暗号化されません。CA を使用しない場合は、SSL/TLS 証明書を手動で更新する必要があります。詳細は、SSL/TLS 証明書の手動更新 を参照してください。
前提条件
- パブリック API のエンドポイントを定義するためのネットワーク分離
-
openssl-perl
パッケージがインストールされている。 - SSL/TLS 証明書があります。詳細は、カスタム SSL/TLS 証明書の設定 を参照してください。
14.1. 署名ホストの初期化
署名ホストとは、認証局を使用して新規証明書を生成し署名するホストです。選択した署名ホスト上で SSL 証明書を作成したことがない場合には、ホストを初期化して新規証明書に署名できるようにする必要がある可能性があります。
手順
すべての署名済み証明書の記録は、
/etc/pki/CA/index.txt
ファイルに含まれます。ファイルシステムパスとindex.txt
ファイルが存在することを確認します。$ sudo mkdir -p /etc/pki/CA $ sudo touch /etc/pki/CA/index.txt
/etc/pki/CA/serial
ファイルは、次に署名する証明書に使用する次のシリアル番号を特定します。このファイルが存在しているかどうかを確認してください。ファイルが存在しない場合には、新規ファイルを作成して新しい開始値を指定します。$ echo '1000' | sudo tee /etc/pki/CA/serial