第5章 Load-balancing サービスインスタンスのログの管理


テナントフローのロギングを有効にするか、amphora ローカルファイルシステムへのログインを抑制することができます。また、コンテナーのセットの syslog レシーバーに管理またはテナントフローログを転送したり、選択したエンドポイントで他の syslog レシーバーに転送することもできます。

TCP syslog プロトコルの使用を選択した場合は、プライマリーエンドポイントに障害が発生した場合に備えて、管理ログとテナントログのオフロード用に 1 つ以上のセカンダリーエンドポイントを指定できます。

さらに、syslog ファシリティー値を設定する、テナントフローログのフォーマットを変更する、カーネル等のソースや cron からのログを含めるように管理ログの範囲を拡張する、等のさまざまなロギング機能を制御できます。

5.1. Load-balancing サービスインスタンスの管理ログのオフロードの有効化

デフォルトでは、Load-balancing サービスインスタンス (amphora) は、ローカルマシンの systemd ジャーナルにログを保存します。ただし、amphora がログを syslog レシーバーにオフロードするように指定して、管理ログを集約することができます。ログのオフロードにより、管理者はログを 1 カ所で管理し、amphora のローテーション後もログを維持することができます。

手順

  1. アンダークラウドホストに stack ユーザーとしてログインします。
  2. source コマンドでアンダークラウドの認証情報ファイルを読み込みます。

    $ source ~/stackrc
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  3. カスタム YAML 環境ファイルを作成します。

    $ vi /home/stack/templates/my-octavia-environment.yaml
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  4. YAML 環境ファイルの parameter_defaults セクションで、OctaviaLogOffloadtrue に設定します。

    parameter_defaults:
        OctaviaLogOffload: true
        ...
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    注記

    OctaviaAdminLogFacility パラメーターで別の値を指定しない限り、デフォルトでは、amphora は syslog ファシリティーの値に local1 を使用して管理ログをオフロードします。有効な値は、0 〜 7 です。

    parameter_defaults:
        OctaviaLogOffload: true
        OctaviaAdminLogFacility: 2
        ...
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  5. amphora は、haproxy 管理ログ、keepalived、amphora エージェントログなどのロードバランサー関連の管理ログのみを転送します。カーネル、システム、およびセキュリティーログ等の amphora からのすべての管理ログを送信するように amphora を設定する場合には、OctaviaForwardAllLogstrue に設定します。

    parameter_defaults:
        OctaviaLogOffload: true
        OctaviaForwardAllLogs: true
        ...
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  6. ログプロトコルを選択: UDP (デフォルト) または TCP。

    プライマリーエンドポイントに障害が発生した場合、amphorae はログプロトコルが TCP の場合にのみログをセカンダリーエンドポイントに送信します。

    parameter_defaults:
        OctaviaLogOffload: true
        OctaviaConnectionLogging: false
        OctaviaLogOffloadProtocol: tcp
        ...
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  7. amphora は、ログメッセージをリッスンする syslog レシーバーが含まれる、Orchestration サービス (heat) で定義されたデフォルトコンテナーのセットを使用します。異なるエンドポイントのセットを使用する場合は、OctaviaAdminLogTargets パラメーターでそれらを指定することができます。

    テナントフローログオフロード用に設定されたエンドポイントは、管理ログオフロードに使用されるエンドポイントと同じにすることができます。

    また、ログオフロードプロトコルが TCP の場合、最初のエンドポイントに到達できない際、amphorae は接続が成功するまで、リストされた順序で追加のエンドポイントを試行します。

    OctaviaAdminLogTargets: <ip_address>:<port>[, <ip_address>:<port>]
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    parameter_defaults:
        OctaviaLogOffload: true
        OctaviaLogOffloadProtocol: tcp
        OctaviaAdminLogTargets: 192.0.2.1:10514, 2001:db8:1::10:10514
        ...
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  8. デフォルトでは、ログオフロードを有効にすると、テナントフローログもオフロードされます。

    テナントフローログのオフロードを無効にする場合は、OctaviaConnectionLoggingfalse に設定します。

    parameter_defaults:
        OctaviaLogOffload: true
        OctaviaConnectionLogging: false
        ...
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  9. コア heat テンプレート、環境ファイル、およびこの新しいカスタム環境ファイルを指定して、deployment コマンドを実行します。

    重要

    後で実行される環境ファイルで定義されているパラメーターとリソースが優先されることになるため、環境ファイルの順序は重要となります。

    $ openstack overcloud deploy --templates \
    -e [your-environment-files] \
    -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/services/octavia.yaml \
    -e /home/stack/templates/my-octavia-environment.yaml
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検証

  • OctaviaAdminLogTargets または OctaviaTenantLogTargets で特定のエンドポイントを指定しない限り、amphora は RHOSP コントローラー内の他の RHOSP ログと同じ場所 (/var/log/containers/octavia-amphorae/) にログをオフロードします。
  • 適切な場所を確認して、以下のログファイルが存在することを確認します。

    • octavia-amphora.log: 管理ログのログファイル
    • (有効な場合) octavia-tenant-traffic.log: テナントトラフィックフローログのログファイル
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