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10.3. QoS ルールが適用されるロードバランサーの作成

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Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) ネットワーキングサービス (neutron) の Quality of Service (QoS) ポリシーを、ロードバランサーを使用する仮想 IP アドレス (VIP) に適用できます。これにより、QoS ポリシーを使用して、ロードバランサーが管理することのできる送受信ネットワークトラフィックを制限することができます。バックエンドメンバーを利用できる状態に保つためのヘルスモニターも作成するのがベストプラクティスです。

前提条件

  • インターネットから到達できる共有外部 (パブリック) サブネット。
  • RHOSP ネットワークサービス用に作成された帯域幅制限ルールを含む QoS ポリシー。

手順

  1. Source コマンドで認証情報ファイルを読み込みます。

    $ source ~/overcloudrc

  2. 最大 1024 kbps および最大バーストレートが 1024 kb のネットワーク帯域幅 QoS ポリシー (qos_policy_bandwidth) を作成します。

    注記

    丸かっこ内の値は、この手順のコマンド例で使用されるサンプルの値です。これらのサンプル値を、実際のサイトに適した値に置き換えてください。

    $ openstack network qos policy create qos_policy_bandwidth
    
    $ openstack network qos rule create --type bandwidth-limit --max-kbps 1024 --max-burst-kbits 1024 qos-policy-bandwidth

  3. QoS ポリシー (qos-policy-bandwidth) を使用してパブリックサブネット (public_subnet) にロードバランサー (lb1) を作成します。

    $ openstack loadbalancer create --name lb1 \
    --vip-subnet-id public_subnet \
    --vip-qos-policy-id qos-policy-bandwidth --wait

  4. ポート (80) にリスナー (listener1) を作成します。

    $ openstack loadbalancer listener create --name listener1 \
    --protocol HTTP --protocol-port 80 lb1

  5. リスナーのデフォルトプール (pool1) を作成します。

    この例のコマンドは、TCP ポート 80 で HTTP アプリケーションをホストするバックエンドサーバーを含むプライベートサブネットを使用する HTTP プールを作成します。

    $ openstack loadbalancer pool create --name pool1 --lb-algorithm ROUND_ROBIN --listener listener1 --protocol HTTP
  6. バックエンドサーバーに接続してパス (/) をテストするヘルスモニター (healthmon1) をプール上に作成します。

    ヘルスチェックは推奨されていますが、必須ではありません。ヘルスモニターが定義されていない場合、メンバーサーバーは ONLINE とみなされます。

    $ openstack loadbalancer healthmonitor create --name healthmon1 \
    --delay 15 --max-retries 4 --timeout 10 --type HTTP --url-path / \
    pool1

  7. プライベートサブネット (private_subnet) のロードバランサーメンバー (192.0.2.10 および 192.0.2.11) をデフォルトのプールに追加します。

    この例では、バックエンドサーバー 192.0.2.10 および 192.0.2.11 の名前は、それぞれ member1 および member2 です。

    $ openstack loadbalancer member create --name member1 --subnet-id \
    private_subnet --address 192.0.2.10 --protocol-port 443 pool1
    
    $ openstack loadbalancer member create --name member2 --subnet-id \
    private_subnet --address 192.0.2.11 --protocol-port 443 pool1

検証

  • リスナー (listener1) の設定を表示して確認します。

    $ openstack loadbalancer list

    出力例

    +---------------------+--------------------------------------+
    | Field               | Value                                |
    +---------------------+--------------------------------------+
    | admin_state_up      | True                                 |
    | created_at          | 2022-01-15T11:11:09                  |
    | description         |                                      |
    | flavor              |                                      |
    | id                  | 788fe121-3dec-4e1b-8360-4020642238b0 |
    | listeners           | 09f28053-fde8-4c78-88b9-0f191d84120e |
    | name                | lb1                                  |
    | operating_status    | ONLINE                               |
    | pools               | 627842b3-eed8-4f5f-9f4a-01a738e64d6a |
    | project_id          | dda678ca5b1241e7ad7bf7eb211a2fd7     |
    | provider            | amphora                              |
    | provisioning_status | ACTIVE                               |
    | updated_at          | 2022-01-15T11:12:42                  |
    | vip_address         | 198.51.100.11                        |
    | vip_network_id      | 9bca13be-f18d-49a5-a83d-9d487827fd16 |
    | vip_port_id         | 69a85edd-5b1c-458f-96f2-b4552b15b8e6 |
    | vip_qos_policy_id   | cdfc3398-997b-46eb-9db1-ebbd88f7de05 |
    | vip_subnet_id       | 5bd7334b-49b3-4849-b3a2-b0b83852dba1 |
    +---------------------+--------------------------------------+

    この例では、パラメーター vip_qos_policy_id にポリシー ID が含まれます。

関連情報

  • コマンドラインインターフェイスリファレンスloadbalancer
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