7.7. アップグレード前の最終確認


アップグレードを開始する前に、すべての準備手順の最終確認を行います。

7.7.1. 孤立したサービスレコードの確認

孤立したサービスレコードがデータベースに存在する場合、アップグレードプロセスの完了後に Compute サービス(nova)が起動しないことがあります。アップグレードを開始する前に、孤立したサービスレコードが存在しているかどうかを確認し、それらを削除します。

手順

  1. サービスの検索を実行します。

    openstack --os-compute-api-version 2.53 compute service list
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  2. ホスト列が存在し ない ホストを指し、Updated At 列は、アップグレードする最後のメジャーバージョンの使用時にサービスがアクティブでなかったことを示しているサービスを削除します。

    openstack --os-compute-api-version 2.53 compute service delete <service_uuid>
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    &lt ;service_uuid&gt; をサービスレコードの UUID に置き換えます。

7.7.2. アップグレードコマンドの概要

アップグレードプロセスには、プロセスの特定の段階で実行するさまざまなコマンドが含まれます。

重要

このセクションには、各コマンドに関する情報のみが含まれています。これらのコマンドは特定の順序で実行し、オーバークラウドに固有のオプションを指定する必要があります。適切なステップでこれらのコマンドを実行するよう指示されるまで待ちます。

7.7.2.1. openstack overcloud upgrade prepare

このコマンドにより、オーバークラウドのアップグレードの初期準備の手順が実行されます。これには、アンダークラウド上の現在のオーバークラウドプランを新しい OpenStack Platform 17.1 オーバークラウドプランおよび更新された環境ファイルに置き換えることが含まれます。このコマンドは、openstack overcloud deploy コマンドと同じように機能し、多くの同一オプションが使用されます。

openstack overcloud upgrade prepare コマンドを実行する前に、オーバークラウドの導入を実行する必要があります。オーバークラウドの導入の詳細は、オーバークラウドの導入と準備の実行 を参照してください。

7.7.2.2. openstack overcloud upgrade run

このコマンドにより、アップグレードプロセスが実施されます。director は、新しい OpenStack Platform 17.1 オーバークラウドプランに基づいて Ansible Playbook のセットを作成し、オーバークラウド全体で Fast Forward タスクを実行します。これには、16.2 から 17.1 までの各 OpenStack Platform バージョンを通じてアップグレードプロセスを実行することが含まれます。

標準のアップグレードプロセスに加えて、このコマンドによりオーバークラウドノード上のオペレーティングシステムの Leapp アップグレードを実施することができます。--tags オプションを使用して、これらのタスクを実行します。

Leapp のアップグレードタスクタグ

system_upgrade
system_upgrade_preparesystem_upgrade_run、および system_upgrade_reboot のタスクを組み合わせるタスク
system_upgrade_prepare
Leapp を使用したオペレーティングシステムのアップグレードに向けた準備を行うタスク
system_upgrade_run
Leapp を実行し、オペレーティングシステムをアップグレードするタスク
system_upgrade_reboot
システムをリブートし、オペレーティングシステムのアップグレードを完了するタスク

7.7.2.3. openstack overcloud external-upgrade run

このコマンドにより、標準のアップグレードプロセス以外のアップグレードタスクが実行されます。director は新しい OpenStack Platform 17.1 オーバークラウドプランに基づいて Ansible Playbook のセットを作成するので、--tags オプションを使用して特定のタスクを実行します。

コンテナー管理の外部タスクタグ

container_image_prepare
アンダークラウドレジストリーにコンテナーイメージをプルし、オーバークラウドが使用するようにイメージを準備するタスク

7.7.3. アップグレードのパラメーター

アップグレードパラメーターを使用してアップグレードプロセスの動作を変更できます。

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パラメーター説明

UpgradeInitCommand

アップグレードプロセスを初期化するためにすべてのオーバークラウドノード上で実行するコマンドまたはスクリプトのスニペット。たとえば、リポジトリーの切り替えなど。

UpgradeInitCommonCommand

アップグレードプロセスに必要な共通のコマンド。操作者は通常このパラメーターを変更する必要はなく、major-upgrade-composable-steps.yaml および major-upgrade-converge.yaml 環境ファイルで設定および設定解除されます。

UpgradeLeappCommandOptions

Leapp コマンドに追加するその他のコマンドラインオプション

UpgradeLeappDebug

Leapp の実行中にデバッグのアウトプットを出力します。デフォルト値は false です。

UpgradeLeappDevelSkip

開発/テスト環境で Leapp を実行する場合は、環境変数を設定して Leapp の確認を省略します。たとえば、LEAPP_DEVEL_SKIP_RHSM=1 と設定します。

UpgradeLeappEnabled

オペレーティングシステムのアップグレードに Leapp を使用します。デフォルト値は false です。

UpgradeLeappPostRebootDelay

マシンがリブートしてテストコマンドに応答するのを待つ最大の時間 (秒)。デフォルト値は 120 です。

UpgradeLeappRebootTimeout

Leapp による OS アップグレードフェーズのタイムアウト時間 (秒単位)。デフォルト値は 3600 です。

UpgradeLeappToInstall

Leapp によるアップグレード後にインストールするパッケージのリスト

UpgradeLeappToRemove

Leapp によるアップグレード時に削除するパッケージのリスト

7.7.4. デプロイメントに含めるカスタムファイル

デプロイメント内のオーバークラウドノードが Object Storage (swift) 専用ノードの場合は、デフォルトの roles_data.yaml ファイルをコピーし、ObjectStorage を編集して deprecated_server_resource_name: 'SwiftStorage' の行を削除する必要があります。次に、--roles-file オプションを使用して、そのファイルを openstack overcloud upgrade prepare コマンドに渡します。

7.7.5. デプロイメントに追加する新たな環境ファイル

Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) 17.1 へのアップグレードを円滑に行うために、通常のオーバークラウドの環境ファイルに加えて、新しい環境ファイルを追加する必要があります。

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ファイル注記

/home/stack/templates/upgrades-environment.yaml

このファイルには、アップグレードに固有のパラメーターが含まれます。このファイルは、アップグレード期間中にのみ必要です。

/home/stack/containers-prepare-parameter.yaml

ソースおよび準備の手順が含まれるファイルです。これは、アンダークラウドのアップグレードに使用するファイルと同じです。

/home/stack/templates/ceph.yaml

このファイルには、Ceph Storage がオーバーライドする必要があるパラメーターが含まれています。

以下のコマンドを実行する際に、環境ファイルリストの最後にこれらのファイルを追加します。

  • openstack overcloud upgrade prepare
  • openstack overcloud deploy

7.7.6. デプロイメントから削除する環境ファイル

Red Hat OpenStack Platform 16.2 に固有の環境ファイルをすべて削除します。

  • Red Hat OpenStack Platform 16.2 コンテナーイメージのリスト
  • Red Hat OpenStack Platform 16.2 カスタマーポータルまたは Satellite rhel-registration スクリプト

以下のコマンドを実行する際に指定する環境ファイルのリストから、これらのファイルを削除します。

  • openstack overcloud upgrade prepare
  • openstack overcloud deploy

7.7.7. IPA サービスのアップグレード

環境内で TLS everywhere が有効になっている場合は、Nova Host Manager ロールにパーミッションを追加して、DNS ゾーンエントリーの作成を許可します。

手順

  1. アンダークラウドホストに stack ユーザーとしてログインします。
  2. stackrc アンダークラウド認証情報ファイルを入手します。

    $ source ~/stackrc
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  3. Nova Host Management パーミッションがお使いの環境に含まれているかどうかを確認します。

    $ ipa privilege-show "Nova Host Management"
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  4. Nova Host Management パーミッションがない場合は、これを追加します。

    $ kinit admin
    $ ipa privilege-add-permission 'Nova Host Management' --permission 'System: Modify Realm Domains'
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  5. ipa_environment.yaml という環境ファイルを作成し、以下の設定を含めます。

    resource_registry:
      OS::TripleO::Services::IpaClient: /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/deployment/ipa/ipaservices-baremetal-ansible.yaml
    
    parameter_defaults:
      IdMServer: $IPA_FQDN
      IdMDomain: $IPA_DOMAIN
      IdMInstallClientPackages: False
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  6. 環境ファイルを保存します。

7.7.8. アップグレードのチェックリスト

以下のチェックリストを使用して、オーバークラウドをアップグレードする準備ができているかどうかを判断します。

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確認項目実施状況

動作中のオーバークラウドを検証済みである。

はい / いいえ

オーバークラウドコントロールプレーンの Relax-and-Recover (ReaR) バックアップを実施済みである。詳細は、Red Hat OpenStack Platform 16.2 アンダークラウドおよびコントロールプレーンノードのバックアップと復元 を参照してください。

はい / いいえ

アンダークラウドノードで実行されるデータベースのバックアップを作成済みである。詳細は、Red Hat OpenStack Platform 17.1 アンダークラウドおよびコントロールプレーンノードのバックアップと復元アンダークラウドノードのバックアップの作成 を参照してください。

はい / いいえ

登録情報を Red Hat OpenStack Platform 17.1 リポジトリーに更新し、Ansible ベースの手法を使用するように環境ファイルを変更済みである。

はい / いいえ

ネットワーク設定テンプレートを更新した。

はい / いいえ

Red Hat OpenStack Platform 17.1 環境ファイルのコンテンツと一致するように環境ファイルのローカルコピーを更新。

はい / いいえ

環境ファイルの一覧を Red Hat OpenStack Platform 17.1 用の新しい環境ファイルで更新済みである。

はい / いいえ

(オプション) デプロイメントに専用の Object Storage (swift) ノードが含まれている場合は、

role_data.yaml ファイルをコピーして deprecated_server_resource_name: 'SwiftStorage' を削除し、そのファイルを openstack overcloud upgrade prepare コマンドに渡している。

はい / いいえ

古い Red Hat 登録やコンテナーイメージの場所に関するファイルなど、Red Hat OpenStack Platform 16.2 にしか該当しない古い環境ファイルを削除済みである。

はい / いいえ

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