第12章 アップグレード後操作の実施
オーバークラウドのアップグレードが完了したら、アップグレード後の設定を実施して、環境が完全にサポートされ、これ以降の操作を行う準備が整っている状態にする必要があります。
Red Hat OpenStack Platform 16.2 から 17.1 にアップグレードした後に追加のオーバークラウドコマンドを実行する場合は、以下の点を考慮する必要があります。
-
アップグレード後に実行するオーバークラウドコマンドには、アップグレードプロセス中に作成または更新した
YAML
ファイルを含める必要があります。たとえば、スケールアップ操作中にオーバークラウドノードをプロビジョニングするには、/home/stack/templates/overcloud-baremetal-deployed.yaml
ファイルではなく、/home/stack/tripleo-[stack]-baremetal-deploy.yaml
ファイルを使用します。 -
system_upgrade.yaml
ファイルとupgrades-environment.yaml
ファイルを除き、openstack overcloud upgrade prepare
コマンドの最後の実行に渡したすべてのオプションを含めます。
12.1. オーバークラウドイメージのアップグレード
現在のオーバークラウドイメージを新しいバージョンに置き換える必要があります。新しいイメージにより、director は最新バージョンの Red Hat OpenStack Platform ソフトウェアを使用して、ノードのイントロスペクションとプロビジョニングを行うことができるようになります。
オーバークラウドを再デプロイする場合は、新しいバージョンのオーバークラウドイメージを使用する必要があります。オーバークラウドイメージのインストールに関する詳細は、director を使用した Red Hat OpenStack Platform のインストールと管理 の オーバークラウドイメージのインストール を参照してください。
前提条件
- アンダークラウドが最新バージョンにアップグレードされていること
手順
stack
ユーザーのホーム下のimages
ディレクトリー (/home/stack/images
) から既存のイメージを削除します。$ rm -rf ~/images/*
アーカイブをデプロイメントします。
$ cd ~/images $ for i in /usr/share/rhosp-director-images/overcloud-full-latest-17.1.tar /usr/share/rhosp-director-images/ironic-python-agent-latest-17.1.tar; do tar -xvf $i; done $ cd ~
イメージを director にインポートします。
(undercloud) [stack@director images]$ openstack overcloud image upload --image-path /home/stack/images/ --update-existing
このコマンドは次のタスクを完了します。
- イメージフォーマットを QCOW から RAW に変換します。
- イメージのアップロードに関するステータスの最新情報を提供します。