7.9. 無人での使用、カスタマイズ、イメージのリマスター
カスタマイズされた Discovery ISO を作成して、起動後にイメージ設定プロセスを自動化できます。Discovery イメージは、オペレーティングシステムの Linux カーネルを使用して、カーネルのパラメーターを指定し、Discovery サービスを設定します。このカーネルパラメーターには、以下のエントリーが含まれます。
- proxy.url
- Discovery サービスを提供する Capsule Server または Satellite Server の URL。
- proxy.type
-
プロキシーのタイプ。通常、これは Capsule Server に接続するために
proxy
に設定されます。このパラメーターはレガシーのForeman
オプションもサポートします。この場合には、Capsule Server ではなく Satellite Server との通信が直接行われます。 - fdi.pxmac
-
プライマリーインターフェイスの MAC アドレス (
AA:BB:CC:DD:EE:FF
形式)。これは Capsule Server との通信に使用するインターフェイスです。自動化モードでは、リンクを含む最初の NIC (ネットワーク ID をアルファベット順に使用) が使用されます。準自動化モードでは、画面が表示され、正しいインターフェイスを選択するよう求められます。 - fdi.pxip, fdi.pxgw, fdi.pxdns
-
プライマリーネットワークインターフェイスの IP アドレス (
fdi.pxip
)、ゲートウェイ (fdi.pxgw
)、および DNS (fdi.pxdns
) を手動で設定します。これらのパラメーターを省略する場合、イメージは DHCP を使用してネットワークインターフェイスを設定します。 - fdi.pxfactname1, fdi.pxfactname2 … fdi.pxfactnameN
- カスタムファクト名を指定できます。
- fdi.pxfactvalue1, fdi.pxfactvalue2 … fdi.pxfactvalueN
-
各カスタムファクトの値。それぞれの値はファクト名に対応しています。たとえば、
fdi.pxfactvalue1
は、fdi.pxfactname1
の名前が付けられたファクトの値を設定します。 - fdi.pxauto
- 自動化モードまたは準自動化モードを設定します。0 に設定した場合には、イメージは準自動化モードを使用します。このモードでは、一連のダイアログオプションで選択内容を確認できます。1 に設定した場合、イメージは自動化モードを使用し、確認なしに次に進みます。
- fdi.initnet
-
デフォルトでは、このイメージは全ネットワークインターフェイス (値
all
) を初期化します。この設定をbootif
に指定すると、ネットワークブートに使用したネットワークインターフェイスのみが初期化されます。 - fdi.rootpw
-
デフォルトでは
root
アカウントはロックされています。このオプションを使用して Root パスワードを設定します。クリアテキストのパスワードも、暗号化パスワードも両方入力できます。 - fdi.ssh
-
デフォルトでは SSH サービスは無効です。これは
1
またはtrue
に設定して、SSH アクセスを有効にします。 - fdi.ipv4.method
-
デフォルトでは、NetworkManager IPv4 メソッドの設定は
auto
に設定されます。このオプションが優先されるので、IPv4 スタックを無効にするにはignore
に設定します。このオプションが機能するのは、DHCP モードの場合のみです。 - fdi.ipv6.method
-
デフォルトでは、NetworkManager IPv6 メソッドの設定は
auto
に設定されます。このオプションが優先されるので、IPv6 スタックを無効にするにはignore
に設定します。このオプションが機能するのは、DHCP モードの場合のみです。
discovery-remaster
ツールを使用した OS イメージのリマスター
Satellite Server は、foreman-discovery-image
パッケージで discovery-remaster
ツールも提供します。このツールは、カーネルパラメーターを含めるようにイメージのマスターを新たに作成します。イメージのマスターを新たに作成するには、discovery-remaster
ツールを実行します。以下に例を示します。
# discovery-remaster ~/iso/foreman-discovery-image-3.4.4-5.iso \ "fdi.pxip=192.168.140.20/24 fdi.pxgw=192.168.140.1 \ fdi.pxdns=192.168.140.2 proxy.url=https://satellite.example.com:9090 \ proxy.type=proxy fdi.pxfactname1=customhostname fdi.pxfactvalue1=myhost fdi.pxmac=52:54:00:be:8e:8c fdi.pxauto=1"
このメディアを CD、DVD、または USB スティックのいずれかにコピーします。たとえば、/dev/sdb
の USB スティックにコピーするには、以下を実行します。
# dd bs=4M \ if=/usr/share/foreman-discovery-image/foreman-discovery-image-3.4.4-5.iso \ of=/dev/sdb
Discovery ブートメディアをベアメタルホストに挿入してホストを開始し、メディアから起動します。
検出されたホストのプロビジョニングに関する詳細情報は、「検出されたホストからのホストの作成」 を参照してください。