21.3. JBoss の設定
$JBOSS_HOME/server/all/deploy/cluster
ディレクトリの hajndi-jboss-beans.xml
ファイルには、HA-JNDI サービスを有効にする次の Bean が含まれています。
この Bean は、異なるプロパティに挿入された複数の他のサービスを持っていることが分かります。
- HAPartition は、 HA-JNDI のクラスター化プロキシの管理や、 別のノードにてローカルでバインドされたオブジェクトを検索するグループ RPC の作成に使用されるコアのクラスタリングサービスを許可します。 詳細は、 「HAPartition サービス」 を参照してください。
- distributedTreeManager は、 レプリケートされたツリーのハンドラーを許可します。 標準的なハンドラは、 JBoss Cache を使用してレプリケートされたツリーを管理します。 挿入された
HAPartitionCacheHandler
Bean を使用して JBoss Cache インスタンスが読み出しされます。 詳細は 「HAPartition サービス」 を参照してください。 - localNamingInstance はローカル JNDI サービスへの参照を許可します。
- LookupPool は、 ブートストラップや自動ディスカバリのルックアップを処理するスレッドを提供するために使用するスレッドプールを許可します。
上記の依存関係が注入されたサービスの他に、 HA-JNDI Bean に使用できる設定属性は次の通りです。
- bindAddress は、 JNP クライアントからネーミングプロキシダウンロードリクエストをリッスンするために HA-JNDI サーバーがバインドするアドレスを指定します。 デフォルト値は
jboss.bind.address
システムプロパティの値になります。jboss.bind.address
システムプロパティが設定されていない場合は、localhost
がデフォルト値になります。 JBoss 起動時に-b
コマンドラインスイッチが使用されるとjboss.bind.address
システムプロパティが設定されます。 - port は、 JNP クライアントからネーミングプロキシダウンロード要求をリッスンするために HA-JNDI サーバーがバインドするポートを指定します。 値は
conf/bootstrap/bindings.xml
に設定されている ServiceBindingManager Bean より取得されます。 デフォルト値は1100
です。 - backlog は、 サービスが JNP クライアントからのネーミングプロキシダウンロード要求をリッスンする TCP サーバーソケットに対する受信接続指示の最大キュー長を指定します。 デフォルト値は
50
です。 - rmiBindAddress は、 ネーミングプロキシからの RMI 要求 (JNDI ルックアップに対してなど) をリッスンするために HA-JNDI サーバーがバインドするアドレスを指定します。 デフォルト値は
jboss.bind.address
システムプロパティの値になります。jboss.bind.address
システムプロパティが設定されていない場合は、localhost
がデフォルト値になります。 JBoss 起動時に-b
コマンドラインスイッチが使用されるとjboss.bind.address
システムプロパティが設定されます。 - rmiPort は、 ダウンロードされたスタブと通信するためにサーバーがバインドするポートを指定します。
conf/bootstrap/bindings.xml
に設定された ServiceBindingManager Bean より値が取得されます。 デフォルト値は1101
です。 設定された値がない場合、 オペレーティングシステムが自動的にポートを割り当てます。 - discoveryDisabled は、 自動ディスカバリマルチキャストリスナの設定を無効にするブール変数フラグです。 デフォルトは
false
です。 - autoDiscoveryAddress JNDI 自動ディスカバリのためにリッスンするマルチキャストアドレスを指定します。デフォルト値は、
jboss.partition.udpGroup
システムプロパティの値になります。このシステムプロパティが設定されていない場合は、 230.0.0.4 がデフォルト値となります。 JBoss 起動時に-u
コマンドラインスイッチが使用されるとjboss.partition.udpGroup
システムプロパティが設定されます。 - autoDiscoveryGroup は、 JNDI 自動ディスカバリパケットのためにリッスンするポートを指定します。 デフォルト値は
1102
です。 - AutoDiscoveryBindAddress は HA-JNDI が 自動ディスカバリ要求パケットをリッスンするインターフェースを設定します。 この属性が指定されておらず
bindAddress
が指定されている場合、bindAddress
が使用されます。 - autoDiscoveryTTL は自動ディスクカバリ IP マルチキャストパケットの TTL (time-to-live) を指定します。 この値は、ネットワーク装置がマルチキャストパケットをドロップする前にマルチキャストパケットが伝搬できるネットワークホップ数を表します。 名前とは異なり、時間の単位を表すものではありません。
- loadBalancePolicy は、 クライアントプロキシに含まれるべきである LoadBalancePolicyimplementation のクラス名を指定します。 詳細は、 紹介とクイックスタート章を参照してください。
- clientSocketFactory は、 クライアントソケットの作成に使用される
java.rmi.server.RMIClientSocketFactory
の完全修飾クラス名を指定する任意の属性です。 デフォルトはnull
です。 - serverSocketFactory は、 サーバーソケットの作成に使用される
java.rmi.server.RMIServerSocketFactory
の完全修飾クラス名を指定する任意の属性です。 デフォルトはnull
です。
21.3.1. 2 つ目の HA-JNDI サービスの追加 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
異なる HAPartitions を使用する複数の HA-JNDI サービスを起動することも可能です。 例えば、1 つのノードが多数の論理クラスターの一部である場合などに使用することができます。 この場合、 各サービスにも別々のポートや IP アドレスを設定するようにしてください。 例えば、 設定するサンプルのクラスターに HA-JNDI を接続してバインドするポートを変更したい場合、Bean 記述子は次のようになります (標準的なデプロイメントと変わりないプロパティは省略します)。