5.4. 論理ボリュームからディスクを削除する
この例は、ディスクを置き換えるか、またはディスクを別のボリュームの一部として使用するために、既存の論理ボリュームからディスクを削除する方法を示しています。ディスクを削除するには、まず LVM 物理ボリューム上のエクステントを異なるディスクまたはディスクセットに移動しなければなりません。
5.4.1. 既存物理ボリュームへのエクステントの移動
この例では、論理ボリュームはボリュームグループ
myvg
の 4 つの物理ボリュームに分配されています。
# pvs -o+pv_used
PV VG Fmt Attr PSize PFree Used
/dev/sda1 myvg lvm2 a- 17.15G 12.15G 5.00G
/dev/sdb1 myvg lvm2 a- 17.15G 12.15G 5.00G
/dev/sdc1 myvg lvm2 a- 17.15G 12.15G 5.00G
/dev/sdd1 myvg lvm2 a- 17.15G 2.15G 15.00G
/dev/sdb1
からエクステントを移動して、この物理ボリュームをボリュームグループから削除できるようにします。
ボリュームグループ内の他の物理ボリューム上に十分な空きエクステントがある場合、他のオプションを指定せずに削除したいデバイスに対して
pvmove
コマンドを実行すると、そのエクステントは他のデバイスに分配されます。
# pvmove /dev/sdb1
/dev/sdb1: Moved: 2.0%
...
/dev/sdb1: Moved: 79.2%
...
/dev/sdb1: Moved: 100.0%
pvmove
コマンドの実行が終了した後は、エクステントの分配は次のようになります:
# pvs -o+pv_used
PV VG Fmt Attr PSize PFree Used
/dev/sda1 myvg lvm2 a- 17.15G 7.15G 10.00G
/dev/sdb1 myvg lvm2 a- 17.15G 17.15G 0
/dev/sdc1 myvg lvm2 a- 17.15G 12.15G 5.00G
/dev/sdd1 myvg lvm2 a- 17.15G 2.15G 15.00G
vgreduce
コマンドを使用して、ボリュームグループから物理ボリューム /dev/sdb1
を削除することができます。
# vgreduce myvg /dev/sdb1
Removed "/dev/sdb1" from volume group "myvg"
[root@tng3-1 ~]# pvs
PV VG Fmt Attr PSize PFree
/dev/sda1 myvg lvm2 a- 17.15G 7.15G
/dev/sdb1 lvm2 -- 17.15G 17.15G
/dev/sdc1 myvg lvm2 a- 17.15G 12.15G
/dev/sdd1 myvg lvm2 a- 17.15G 2.15G
これでディスクは物理的に削除可能となり、他のユーザーへの割り当ても可能になります。