5.4.8. スナップショットボリュームのマージ
Red Hat Enterprise Linux 6 リリースでは、
lvconvert コマンドの --merge オプションを使用して、スナップショットを複製元のボリュームにマージすることができます。複製元とスナップショットボリュームの両方が開いている状態でなければ、マージは直ちに開始します。そうでない場合は、複製元もしくはスナップショットのいずれかがアクティブ化されており、かつ両方が閉じた状態で初めてマージが開始します。root ファイルシステムのように、閉じることができない複製元へのスナップショットのマージは、次回複製元ボリュームがアクティブ化されるまで先延ばしされます。マージが開始すると、結果として作成される論理ボリュームには、複製元の名前、マイナーナンバー、UUID が付けられます。マージの進行中は、複製元の読み取りまたは書き込みはマージ中のスナップショットにダイレクトされているように見えます。マージが完了すると、マージされたスナップショットは削除されます。
以下のコマンドは、スナップショットボリューム
vg00/lvol1_snap をその複製元にマージします。
lvconvert --merge vg00/lvol1_snap
# lvconvert --merge vg00/lvol1_snap
コマンドライン上で複数のスナップショットを指定したり、LVM オブジェクトタグを使用して複数のスナップショットをそれぞれの複製元にマージしたりすることが可能です。以下の例では、論理ボリューム
vg00/lvol1、vg00/lvol2 および vg00/lvol3 はすべて、@some_tag でタグ付けされます。以下のコマンドは、3 つすべてのボリュームのスナップショット論理ボリュームを連続的にマージします。vg00/lvol1、vg00/lvol2、vg00/lvol3 の順で行われます。--background オプションを使用している場合は、すべてのスナップショット論理ボリュームのマージが並行して開始されます。
lvconvert --merge @some_tag
# lvconvert --merge @some_tag
LVM オブジェクトのタグ付けに関する情報は、付録D LVM オブジェクトタグ をご覧ください。
lvconvert --merge コマンドについては、lvconvert(8) の man ページをご覧ください。