2.2. 論理ボリューム


ボリューム管理によって、物理ストレージ上に抽象化レイヤが作成され、論理ストレージボリュームを作成できるようになります。これは、物理ストレージディレクトリを使用するよりもはるかに高い柔軟性を数々の方法で提供します。論理ボリュームが作成されると、物理ディスクのサイズに制限されません。また、ハードウェアストレージ設定は、ソフトウェアには表示されないので、アプリケーションを停止したりファイルシステムをアンマウントせずに、サイズ変更や移動が可能になります。これにより運用コストを削減することができます。
論理ボリュームは、物理ストレージを直接使用するのと比べると、以下のような利点があります:
  • 容量の柔軟性
    論理ボリュームを使用している場合、ディスクとパーティションを1つの論理ボリュームに集約できるため、ファイルシステムを複数のディスクに渡って拡張することが可能です。
  • サイズ変更可能なストレージプール
    基になるディスクデバイスを再フォーマットしたり再パーティションせずに、簡単なソフトウェアコマンドを使用して論理ボリュームのサイズを拡大したり縮小したりすることができます。
  • オンラインデータ移動
    より新しく、迅速で、障害耐性の高いストレージサブシステムを導入するために、システムがアクティブな時でもデータを移動することができます。データはディスクが使用中の場合でもディスク上で再配置できます。例えば、ホットスワップ可能なディスクを削除する前に空にすることができます。
  • 便宜的なデバイスの命名
    論理ストレージボリュームはユーザー定義のグループで管理することができ、便宜的な命名をすることが可能です。
  • ディスクのストライプ化
    2つまたはそれ以上のディスクに渡ってデータをストライプ化する論理ボリュームを作成することができます。これにより、スループットが劇的に向上します。
  • ボリュームのミラー化
    論理ボリュームはデータのミラー化の設定に便利な手法を提供します。
  • ボリュームスナップショット
    論理ボリュームを使用すると、一貫性のあるバックアップのためのデバイススナップショットを取ったり、実際のデータに影響を及ぼすことなく変更の効果をテストすることができます。
LVM でのこれらの機能の実装については、本ガイドの後半で説明しています。
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