This documentation is for a release that is no longer maintained
See documentation for the latest supported version 3 or the latest supported version 4.第22章 ConfigMap
22.1. 概要 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
数多くのアプリケーションには、設定ファイル、コマンドライン引数、および環境変数の組み合わせを使用した設定が必要です。これらの設定アーティファクトは、コンテナー化されたアプリケーションを移植可能な状態に保つためにイメージコンテンツから切り離す必要があります。
ConfigMap
オブジェクトは、コンテナーを OpenShift Container Platform に依存しない状態にする一方でコンテナーに設定データを挿入するメカニズムを提供します。ConfigMap
は、個々のプロパティーなどの粒度の細かい情報や設定ファイル全体または JSON Blob などの粒度の荒い情報を保存するために使用できます。
ConfigMap
API オブジェクトは、 Pod で使用したり、コントローラーなどのシステムコントローラーの設定データを保存するために使用できる設定データのキーと値のペアを保持します。ConfigMap
はシークレットに似ていますが、機密情報を含まない文字列の使用をより効果的にサポートするように設計されています。
以下に例を示します。
ConfigMap オブジェクト定義
- 1
- 設定データが含まれます。
設定データは各種の方法で Pod で使用されます。ConfigMap
は以下を実行するために使用できます。
- 環境変数の値の設定
- コンテナーのコマンドライン引数の設定
- ボリュームの設定ファイルの設定
ユーザーとシステムコンポーネントの両方が設定データを ConfigMap
に保存できます。
22.2. ConfigMap の作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のコマンドを使用すると、ConfigMap
をディレクトリーや特定ファイルまたはリテラル値から簡単に作成できます。
oc create configmap <configmap_name> [options]
$ oc create configmap <configmap_name> [options]
以下のセクションでは、ConfigMap
を作成するための各種の方法について説明します。
22.2.1. ディレクトリーからの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ConfigMap
の設定に必要なデータを含むファイルのあるディレクトリーについて見てみましょう。
以下のコマンドを使用して、このディレクトリーの各ファイルの内容を保持する ConfigMap
を作成できます。
oc create configmap game-config \ --from-file=example-files/
$ oc create configmap game-config \
--from-file=example-files/
--from-file
オプションがディレクトリーを参照する場合、そのディレクトリーに直接含まれる各ファイルが ConfigMap
でキーを設定するために使用されます。このキーの名前はファイル名であり、キーの値はファイルの内容になります。
たとえば、上記のコマンドは以下の ConfigMap
を作成します。
マップにある 2 つのキーが、コマンドで指定されたディレクトリーのファイル名に基づいて作成されていることに気づかれることでしょう。それらのキーの内容のサイズは大きくなる可能性があるため、oc describe
の出力はキーとキーのサイズのみを表示します。
キーの値を確認する必要がある場合は、オブジェクトに対して oc get
をオプション -o
を指定して実行できます。
22.2.2. ファイルからの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
特定のファイルを指定して --from-file
オプションを渡し、それを CLI に複数回渡すことができます。以下を実行すると、ディレクトリーからの作成の例と同等の結果を出すことができます。
特定のファイルを指定して
ConfigMap
を作成します。oc create configmap game-config-2 \ --from-file=example-files/game.properties \ --from-file=example-files/ui.properties
$ oc create configmap game-config-2 \ --from-file=example-files/game.properties \ --from-file=example-files/ui.properties
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さらに key=value
の式を渡して、個々のファイルに使用するキーを --from-file
オプションで設定することができます。以下は例になります。
キーと値のペアを指定して
ConfigMap
を作成します。oc create configmap game-config-3 \ --from-file=game-special-key=example-files/game.properties
$ oc create configmap game-config-3 \ --from-file=game-special-key=example-files/game.properties
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22.2.3. リテラル値からの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ConfigMap
にリテラル値を指定することもできます。--from-literal
オプションは、リテラル値をコマンドラインに直接指定できる key=value
構文を取ります。
リテラル値を指定して
ConfigMap
を作成します。oc create configmap special-config \ --from-literal=special.how=very \ --from-literal=special.type=charm
$ oc create configmap special-config \ --from-literal=special.how=very \ --from-literal=special.type=charm
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22.3. ユースケース: Pod での ConfigMap の使用 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のセクションでは、Pod で ConfigMap
オブジェクトを使用する際のいくつかのユースケースについて説明します。
22.3.1. 環境変数での使用 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ConfigMaps
は個別の環境変数を設定するために使用したり、有効な環境変数名を生成するすべてのキーで環境変数を設定したりできます。例として、以下の ConfigMaps
について見てみましょう。
2 つの環境変数を含む ConfigMap
1 つの環境変数を含む ConfigMap
configMapKeyRef
セクションを使用して、Pod の ConfigMap
のキーを使用できます。
特定の環境変数を挿入するように設定されている Pod 仕様のサンプル
この Pod が実行されると、その出力には以下の行が含まれます。
SPECIAL_LEVEL_KEY=very log_level=INFO
SPECIAL_LEVEL_KEY=very
log_level=INFO
22.3.2. コマンドライン引数の設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ConfigMap
は、コンテナーのコマンドまたは引数の値を設定するために使用することもできます。これは、Kubernetes 置換構文 $(VAR_NAME)
を使用して実行できます。以下の ConfigMaps
について見てみましょう。
値をコマンドラインに挿入するには、「環境変数での使用」のユースケースで説明されているように環境変数として使用する必要のあるキーを使用する必要があります。次に、$(VAR_NAME)
構文を使用してコンテナーのコマンドでそれらを参照することができます。
特定の環境変数を挿入するように設定されている Pod 仕様のサンプル
この Pod が実行されると、test-container コンテナーからの出力は以下のようになります。
very charm
very charm
22.3.3. ボリュームでの使用 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ConfigMap
はボリュームで使用することもできます。以下の ConfigMap
の例に戻りましょう。
ボリュームでこの ConfigMap
を使用する方法として 2 つの異なるオプションがあります。最も基本的な方法は、キーがファイル名であり、ファイルの内容がキーの値になっているファイルでボリュームを設定する方法です。
この Pod が実行されると出力は以下のようになります。
very
very
ConfigMap
キーが展開されるボリューム内のパスを制御することもできます。
この Pod が実行されると出力は以下のようになります。
very
very
22.4. Redis の設定例 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
実際の使用例として、ConfigMap
を使用して Redis を設定することができます。推奨の設定で Redis を挿入して Redis をキャッシュとして使用するには、Redis 設定ファイルに以下を含めるようにしてください。
maxmemory 2mb maxmemory-policy allkeys-lru
maxmemory 2mb
maxmemory-policy allkeys-lru
設定ファイルが example-files/redis/redis-config にある場合、これを使って ConfigMap
を作成します。
設定ファイルを指定して
ConfigMap
を作成します。oc create configmap example-redis-config \ --from-file=example-files/redis/redis-config
$ oc create configmap example-redis-config \ --from-file=example-files/redis/redis-config
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ここで、この ConfigMap
を使用する Pod を作成します。
以下のような Pod 定義を作成し、これを redis-pod.yaml などのファイルに保存します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow Pod を作成します。
oc create -f redis-pod.yaml
$ oc create -f redis-pod.yaml
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新規に作成された Pod には、example-redis-config ConfigMap
の redis-config キーを redis.conf というファイルに置く ConfigMap
ボリュームがあります。このボリュームは Redis コンテナーの /redis-master ディレクトリーにマウントされ、設定ファイルを /redis-master/redis.conf に配置します。ここでイメージがマスターの Redis 設定ファイルを検索します。
この Pod に対して oc exec
を実行し、redis-cli
ツールを実行する場合、設定が正常に適用されたことを確認できます。
22.5. 制限 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ConfigMap
は、それらが Pod で使用される前に作成される必要があります。コントローラーは設定データが欠落している場合にもそれを容認するように作成できます。個別のケースについては、ConfigMap
で設定された個々のコンポーネントを確認してください。
ConfigMap
オブジェクトはプロジェクトにあります。それらは同じプロジェクトの Pod によってのみ参照されます。
Kubelet は、API サーバーから取得する Pod の ConfigMap
の使用のみをサポートします。これには CLI を使用して作成された Pod やレプリケーションコントローラーから間接的に作成された Pod が含まれますが、OpenShift Container Platform ノードの --manifest-url
フラグやその --config
フラグ、またはその REST API を使用して作成された Pod は含まれません (これらは Pod を作成する一般的な方法ではありません)。