3.5. カーネル
RHEL 7.9 のカーネルバージョン
Red Hat Enterprise Linux 7.9 には、カーネルバージョン 3.10.0-1160 が同梱されています。
外部のカーネルパラメーターに対する重要な変更 および デバイスドライバー も参照してください。
新しいカーネルパラメーター: page_owner
ページ所有者の追跡 は、ページアロケーターレベルでカーネルメモリー消費を確認できる新機能です。この機能を使用することで、ユーザーはカーネルメモリーリークをデバッグしたり、過剰な量のメモリーを消費するカーネルモジュールを検出したりできます。この機能を有効にするには、page_owner=on
パラメーターをカーネルコマンドラインに追加します。カーネルコマンドラインパラメーターの設定方法は、カーネルコマンドラインパラメーターの設定 を参照してください。
カーネルコマンドラインへの page_owner
パラメーター設定 (on
または off
) に関係なく、ページ所有者追跡機能を使用することで、RHEL 7.9 システムで約 2.14% のメモリー要件が追加されます (カーネル、VM、または cgroup
に影響)。このトピックの詳細は、Why Kernel-3.10.0-1160.el7 consumes double amount of memory compared to kernel-3.10.0-1127.el7? を参照します。ソリューション
カーネルパラメーターの重要な変更の詳細は、新しいーネルパラメーター セクションを参照してください。
(BZ#1781726)
Intel ICX システムに EDAC ドライバーサポートが追加されました。
今回の更新で、Intel ICX システムに Error Detection and Correction (EDAC) ドライバーが追加されました。その結果、これらのシステムでメモリーエラーを検出し、EDAC サブシステムに報告できます。
(BZ#1514705)
Intel® Omni-Path Architecture (OPA) ホストソフトウェア
Red Hat Enterprise Linux 7.9 は、Intel® Omni-Path Architecture (OPA) ホストソフトウェアに完全に対応しています。Intel OPA は、クラスター環境のコンピュートと I/O ノード間の高性能データ転送 (高帯域幅、高メッセージレート、低レイテンシー) のために、初期化とセットアップを行う Host Fabric Interface (HFI) ハードウェアを提供します。
Mellanox ConnectX-6 Dx ネットワークアダプターが完全にサポートされるようになりました。
今回の機能拡張により、Mellanox ConnectX-6 Dx ネットワークアダプターの PCI ID が mlx5_core
ドライバーに追加されました。このアダプターを使用するホストでは、RHEL は mlx5_core
ドライバーを自動的に読み込みます。この機能は以前のリリースではテクノロジープレビュー機能として利用できていましたが、RHEL 7.9 で完全にサポートされるようになりました。
(BZ#1829777)