8.5. ネットワーク
Red Hat Enterprise Linux 7 で、MD5 ハッシュアルゴリズムを使用した署名の検証が無効になる
MD5 で署名された証明書を必要とする WPA (Wi-Fi Protected Access) の AP (Enterprise Access Point) に接続することはできません。この問題を回避するには、wpa_supplicant.service ファイルを /usr/lib/systemd/system/ ディレクトリーから /etc/systemd/system/ ディレクトリーにコピーして、そのファイルの Service のセクションに以下の行を追加します。
Environment=OPENSSL_ENABLE_MD5_VERIFY=1
Environment=OPENSSL_ENABLE_MD5_VERIFY=1
次に、root で systemctl daemon-reload コマンドを実行し、サービスファイルを再ロードします。
MD5 証明書は安全性が非常に低いため、Red Hat は使用を推奨していません。
(BZ#1062656)
bind-utils DNS ルックアップユーティリティーがサポートする検索ドメインは glibc よりも少ない
bind-utils パッケージの dig、host および nslookup DNS ルックアップユーティリティーがサポートする検索ドメインは最大 8 個であるのに対して、システムの glibc リゾルバーがサポートする検索ドメイン数に制限はありません。これにより、/etc/resolv.conf ファイルの検索にドメインが 8 個以上含まれる場合には、アプリケーションとは異なる結果が返される可能性があります。
この問題を回避するには、以下のいずれかを使用します。
- フルネームをドットで終了させる
-
resolv.confの検索句に含めるドメイン数を 8 個以下にする
3 つを超えるドメインを使用することは推奨されません。
BIND 9.11 ではクエリーロギングが有効な場合にクエリーエラーのログ重大度が変更される
BIND 9.11 の更新により、クエリーロギングが有効な場合に query-errors のログの重大度が debug 1 から info に変わります。その結果、エラーを説明する追加のログエントリーがクエリーログに表示されるようになりました。この問題を回避するには、/etc/named.conf ファイルの logging セクションに以下のステートメントを追加します。
category query-errors { default_debug; };
category query-errors { default_debug; };
これにより、クエリーエラーがデバッグログに戻ります。
または、以下のステートメントを使用して、クエリーエラーメッセージをすべて破棄します。
category querry-errors { null; };
category querry-errors { null; };
その結果、以前の BIND 9.9.4 リリースと同様の形式で、名前クエリーのみがロギングされます。
(BZ#1853191)
正引きゾーン で check-names オプションが許可されていない場合に named-chroot サービスが起動に失敗する
以前のリリースでは、正引きゾーン 定義で check-names オプションの使用が許可されていました。
bind 9.11 にリベース。以下の zone タイプのみ:
-
master -
slave -
stub -
hint
check-names ステートメントを使用します。
そのため、以前は 正引きゾーン 定義で許可されていた check-names オプションが受け入れられなくなり、named-chroot サービスの開始時に失敗します。この問題を回避するには、master、slave、stub または hint を除き、すべての ゾーン タイプから check-names オプションを削除します。
これにより、named-chroot サービスがエラーなしで起動できるようになります。無視されたステートメントでは、提供されるサービスは変更されないことに注意してください。
(BZ#1851836)
NFQUEUE ターゲットによって queue-cpu-fanout フラグがオーバーライドされる
--queue-bypass および --queue-cpu-fanout オプションを使用した iptables の NFQUEUE ターゲットによって、--queue-cpu-fanout オプションが誤ってオーバーライドされます (--queue-bypass オプションの後に配置された場合)。つまり、--queue-cpu-fanout オプションが無視されます。
この問題を回避するには、--queue-cpu-fanout オプションの前に --queue-bypass オプションを配置し直します。