17.3. ネットワークアドレス変換
デフォルトでは、仮想ネットワークスイッチは NAT モードで動作します。Source-NAT (SNAT) または Destination-NAT (DNAT) の代わりに IP マスカレードを使用します。IP マスカレードを使用すると、接続したゲストが、ホストの物理マシンの IP アドレスを使用して外部ネットワークと通信できます。次の図に示すように、デフォルトでは、仮想ネットワークスイッチが NAT モードで動作している場合、ホスト物理マシンの外部に配置されたコンピューターは内部のゲストと通信できません。
図17.3 2 つのゲストで NAT を使用する仮想ネットワークスイッチ
![2 つのゲストで NAT を使用する仮想ネットワークスイッチ](https://access.redhat.com/webassets/avalon/d/Red_Hat_Enterprise_Linux-7-Virtualization_Deployment_and_Administration_Guide-ja-JP/images/1319bd0237b46101e4af18dcff3447d3/vn-04-hostwithnatswitch.png)
警告
仮想ネットワークスイッチは、iptables ルールで設定された NAT を使用します。スイッチの実行中にこのルールを編集することは推奨されていません。誤ったルールがあると、スイッチが通信できなくなる可能性があるためです。
スイッチが実行していない場合は、正引きモードの NAT のパブリック IP 範囲を設定して、ポートマスカレードの範囲を作成するには、以下のコマンドを実行します。
# iptables -j SNAT --to-source [start]-[end]