17.8. 一般的なシナリオの例
本セクションでは、さまざまな仮想ネットワークモードと、いくつかのシナリオ例を示します。
17.8.1. ブリッジモード
ブリッジモードは、OSI モデルのレイヤー 2 で動作します。これを使用すると、ゲスト仮想マシンはすべて、ホストの物理マシンと同じサブネットに表示されます。ブリッジモードにおける最も一般的なユースケースには、たとえば以下のようなものがあります。
- 既存ネットワークにゲスト仮想マシンをホスト物理マシンとともにデプロイすると、仮想マシンと物理マシンの違いがエンドユーザーに透過的になります。
- 既存の物理ネットワーク設定を変更せずに仮想マシンをデプロイします。
- 既存の物理ネットワークに簡単にアクセスできる必要があるゲスト仮想マシンをデプロイします。既存のブロードキャストドメイン (DHCP など) のサービスにアクセスする必要がある物理ネットワークにゲスト仮想マシンを配置します。
- VLAN が使用されている既存のネットワークにゲスト仮想マシンを接続する。
17.8.2. ルーティングモード
DMZ
セキュリティー上の理由から、1 つ以上のノードが制御されたサブネットワークに配置されているネットワークを検討してください。このような特別なサブネットワークのデプロイメントは一般的な慣例であり、サブネットワークは DMZ と呼ばれています。このレイアウトの詳細は、以下の図を参照してください。
図17.8 サンプルの DMZ 設定
通常、DMZ のホスト物理マシンは、WAN (外部) ホスト物理マシンおよび LAN (内部) ホスト物理マシンにサービスを提供します。これは複数の場所からアクセスできる必要があり、この場所はセキュリティーおよび信頼レベルに基づいて異なる方法で制御および操作されるため、ルーティングモードはこの環境に最適な設定になります。
仮想サーバーのホスト
それぞれが 2 つの物理ネットワーク接続のある複数のホスト物理マシンを持つ仮想サーバーホスティング会社について考えてみます。管理とアカウンティングにはいずれかのインターフェイスが使用されており、もう 1 つは仮想マシンによる接続用です。各ゲストには独自のパブリック IP アドレスがありますが、ホストの物理マシンはプライベート IP アドレスを使用するため、ゲストの管理は内部管理者しか行えません。このシナリオを理解するには、以下の図を参照してください。
図17.9 仮想サーバーホスティングのサンプル設定
17.8.3. NAT モード
NAT (Network Address Translation) モードがデフォルトモードです。直接ネットワークの可視性が必要ない場合にテストに使用できます。
17.8.4. 分離モード
分離モードでは、仮想マシンが相互にのみ通信できます。物理ネットワークと対話することはできません。