第7章 バグ修正
本パートでは、ユーザーに大きな影響を及ぼしていた Red Hat Enterprise Linux 8.5 のバグで修正されたものを説明します。
7.1. インストーラーおよびイメージの作成
Insights クライアントがシステムの登録に失敗した場合に RHEL インストールを中断しなくなりました。
以前は、Red Hat Insights クライアントがインストール時にシステムの登録に失敗すると、最終的に RHEL インストールがエラーと共に失敗していました。今回の更新で、Insights クライアントが失敗しても、システムがインストールを完了するようになりました。インストール時のエラーに関して通知されるため、エラーは後で個別に処理できます。
Anaconda では、カスタムパーティショニング画面で自動的に作成されたディスクレイアウトのデータ暗号化が可能です。
これまでは、カスタムパーティショニング画面でディスクレイアウトを自動作成した際に、暗号化されたディスクレイアウトを要求することはできませんでした。今回の更新では、Anaconda はカスタムパーティショニング画面で、自動的に作成されたディスクレイアウトを暗号化するオプションを提供します。
キックスタートファイルにパーティション設定スキームが指定されていない場合は、インストールプログラムは自動パーティション設定を試みない
キックスタートファイルを使用して自動インストールを実行する場合、キックスタートファイルでパーティション設定スキームを指定しないと、インストールプログラムが自動パーティション設定を実行しません。インストールプロセスが中断され、ユーザーがパーティションの設定を行うことができます。
(BZ#1954408)
RHEL-Edge コンテナーイメージが nginx
を使用し、ポート 8080 で動作するようになりました。
以前のバージョンでは、edge-container
イメージタイプは root 以外のモードで実行できませんでした。そのため、Red Hat OpenShift 4 は edge-container
イメージタイプを使用できませんでした。今回の機能強化により、コンテナーは nginx
HTTP サーバーを使用してコミットと、コンテナー内の root 以外のユーザーとしてサーバーが実行できるようにする設定ファイルを提供し、Red Hat OpenShift 4 で使用できるようになりました。内部 Web サーバーは、80
ではなくポート 8080
を使用するようになりました。