1.2. LVM の利点
物理ストレージを直接使用する場合と比較して、論理ボリュームには、以下のような利点があります。
- 容量の柔軟性
- 論理ボリュームを使用すると、ディスクとパーティションを 1 つの論理ボリュームに集約できます。この機能を使用すると、ファイルシステムを複数のデバイスにまたがって拡張でき、1 つの大きなファイルシステムとして扱うことができます。
- 便利なデバイスの命名
- 論理ストレージボリュームは、ユーザー定義のカスタマイズした名前で管理できます。
- サイズ変更可能なストレージボリューム
- 基になるデバイスを再フォーマットしたり、パーティションを再作成したりせずに、簡単なソフトウェアコマンドを使用して論理ボリュームのサイズを拡大または縮小できます。詳細は、論理ボリュームのサイズ変更 を参照してください。
- オンラインデータ移動
より新しく、高速で、耐障害性の高いストレージサブシステムをデプロイするには、
pvmove
コマンドを使用して、システムがアクティブな間にデータを移動できます。データは、ディスクが使用中の場合でもディスクに再配置できます。たとえば、ホットスワップ可能なディスクを削除する前に空にできます。データの移行方法の詳細は、
pvmove
man ページおよび ボリュームグループからの物理ボリュームの削除 を参照してください。- ストライプ化ボリューム
- 2 つ以上のデバイスにまたがってデータをストライプ化する論理ボリュームを作成できます。これにより、スループットが大幅に向上します。詳細は、ストライプ化論理ボリュームの拡張 を参照してください。
- RAID ボリューム
- 論理ボリュームは、データの RAID を設定する際に便利な方法を提供します。これにより、デバイス障害に対する保護が可能になり、パフォーマンスが向上します。詳細は、RAID 論理ボリュームの設定 を参照してください。
- ボリュームスナップショット
- 論理ボリュームの特定の時点のコピーであるスナップショットを作成して、一貫性のあるバックアップを作成したり、実際のデータに影響を与えずに変更の影響をテストしたりすることができます。詳細は、論理ボリュームのスナップショット を参照してください。
- シンボリューム
- 論理ボリュームは、シンプロビジョニングにできます。これにより、利用可能な物理容量よりも大きな論理ボリュームを作成できます。詳細は、シンプロビジョニングされたボリューム (シンボリューム) の作成および管理 を参照してください。
- キャッシュボリューム
- キャッシュ論理ボリュームは、SSD ドライブなどの高速なブロックデバイスを使用して、大規模で低速なブロックデバイスのパフォーマンスを向上させます。詳細は、 キャッシュを有効にして論理ボリュームのパフォーマンスを改善 を参照してください。
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