17.11. pvcreate コマンドと vgcfgrestore コマンドを使用した、LVM ヘッダーとメタデータが破損したディスクの修復
破損した物理ボリューム、または新しいデバイスに置き換えられた物理ボリューム上のメタデータとヘッダーを復元できます。物理ボリュームのメタデータ領域を書き換えて、物理ボリュームからデータを復旧できる場合があります。
これらの手順は、各コマンドの意味、現在のボリュームのレイアウト、実現する必要があるレイアウト、およびバックアップメタデータファイルの内容をよく理解している場合にのみ、細心の注意を払って使用する必要があります。これらのコマンドはデータを破損する可能性があるため、トラブルシューティングについては Red Hat グローバルサポートサービスに問い合わせることを推奨します。
前提条件
- 見つからない物理ボリュームのメタデータを特定している。詳細は、見つからない LVM 物理ボリュームのメタデータの検索 を参照してください。
手順
pvcreate
およびvgcfgrestore
コマンドに必要な次の情報を収集します。# pvs -o+uuid
コマンドを実行すると、ディスクと UUID に関する情報を収集できます。-
metadata-file は、VG の最新のメタデータバックアップファイルへのパスです (例:
/etc/lvm/backup/<vg-name>
)。 - vg-name は、破損または欠落している PV がある VG の名前です。
-
このデバイスの破損した PV の UUID は、
# pvs -i+uuid
コマンドの出力から取得した値です。 -
disk は、PV が配置されるディスクの名前です (例:
/dev/sdb
)。これが正しいディスクであることを確認するか、Red Hat サポートにお問い合わせください。正しいディスクでない場合、次の手順に従うとデータが失われる可能性があります。
-
metadata-file は、VG の最新のメタデータバックアップファイルへのパスです (例:
ディスク上に LVM ヘッダーを再作成します。
# pvcreate --restorefile <metadata-file> --uuid <UUID> <disk>
必要に応じて、ヘッダーが有効であることを確認します。
# pvck --dump headers <disk>
ディスク上に VG メタデータを復元します。
# vgcfgrestore --file <metadata-file> <vg-name>
必要に応じて、メタデータが復元されていることを確認します。
# pvck --dump metadata <disk>
VG のメタデータバックアップファイルがない場合は、抽出したメタデータのファイルへの保存 の手順を使用して取得できます。
検証
- 新しい物理ボリュームが損傷しておらず、ボリュームグループが正しく機能していることを確認するには、次のコマンドの出力を確認します。
# vgs